森咲智美 2018年11月22日号

人手不足の自衛隊を助けるイージス・アショアの実力

掲載日時 2018年03月15日 14時00分 [社会] / 掲載号 2018年3月22日号

人手不足の自衛隊を助けるイージス・アショアの実力

 昨年末に陸上配備型ミサイル迎撃システム『イージス・アショア』(以下:アショア)を導入することを閣議決定した安倍政権。小野寺五典防衛相は秋田、山口の両県に1基ずつ配備する考えも明らかにしている。
 最新鋭のレーダーにアショアを2基配備すると、総額で5000億円近くの費用がかかるが、SM-3(艦船発射型弾道弾迎撃ミサイル)とアショアを組み合わせた施設をこの東西2カ所に配備すれば、理屈の上では日本全土をカバーできる。

 緊迫する北朝鮮情勢だけでなく、中国とロシアに対する防衛力を高める上でも極めて重要な専守防衛兵器だが、「2回の核実験と20数発のミサイル発射で200億円」(河野太郎外相答弁)からすると、何と25倍の費用を要する。血税からの支出を思うと、やはり北の脅威はハタ迷惑な話だ。
 「イージス艦の戦闘システムは、同時多目標交戦能力です。多数の対艦ミサイルが飛来しても同時に捕捉・追尾するとともに、脅威度の高さに応じて優先度を付け、順次ミサイルを発射して交戦します。このイージス戦闘システムを陸揚げしたのがアショアです」(軍事ジャーナリスト)

 海自の艦艇乗組員は慢性的な定員割れを起こしている。イージス艦は戦闘システムを扱う乗組員に加え、艦を動かすための乗組員、補給や食事、医務などの要員を加えると、1隻当たり300人強の自衛官が必要だ。
 「その点、アショアは12名程度の要員で運用が可能といわれています」(同)

 とはいえ、アショアにも弱点がある。弾道ミサイル以外の脅威、つまり、アショアを狙った攻撃に対処できないことだ。
 「イージス艦は自身への攻撃に対応できる武器を搭載しています。これをアショアにも組み合わせればいいわけで、例えば、SM-6(長射程艦対空ミサイル)や地上発射型トマホークがあれば交戦可能です」(同)

 アショアのような高価な武器システムを米国に“買わされている”という批判の声は大きい。だが、北朝鮮の脅威が存在する以上、いたずらに憲法論議をしている暇はない。

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