菜乃花 2018年10月04日号

LiLICoオススメ「肉食シネマ」 ひと味違う、ゾンビパニック感動作! 『新感染 ファイナル・エクスプレス』

掲載日時 2017年09月01日 16時00分 [エンタメ] / 掲載号 2017年9月7日号

 お仕事お疲れ様です!
 今、私はこの原稿を故郷のスウェーデンで書いています。白夜だから陽が沈むのが遅く、短い夏をスウェーデン人は思いっきり楽しみたいので、別荘に行ったり、ヨットで湖や無人島を探検したりします。日本の蒸し暑い夏とはまったく違うのですごしやすい。両方を知っている私は、ちょっと得した気分(?)。

 さて、夏といえば肝だめしではないですが、やっぱり、ホラーとかゾンビものが見たくなりますよね! 今回、スウェーデンから皆様にご紹介するのは、なんと韓国のこの作品です。
 主演を務めるのは、映画『あなたの初恋探します』で女子のハートを鷲掴みにしたコン・ユさん。もちろんその前からドラマや歌などで大活躍、日本でも人気です。今作に出演したことによって、これまでの女性だけがドキドキする“アイドル的存在”から、脱皮した気がします。そもそも演技がとても上手なので、この役は当たり役ですね。

 自分のことしか考えないファウンドマネージャーのソグが主人公。
 仕事のみに生きる彼は娘に同じ誕生日プレゼントを贈ってしまうほど。そんな状況の中、“お母さんに会いたい”と言う娘の、とあるきっかけから謎の感染が始まります。
 この作品は本当に脚本がしっかりしていて、ただのパニックものではなく感動もさせてくれます。それは、やはりコン・ユさんの存在のおかげ。「噛まれたらゾンビになる」は定番だけど、弱みがあったりするので、噛まれていない人々は一緒に知恵を絞ってどう生き延びるか方法を考える。でも中には、仲間割れをしたり、わがままな“お偉いさん”が裏切ったりと、見ているこっちもソワソワさせられる。こんなタイプ、日本にも結構いると思います。
 当然、主人公の親子も、娘が“自分のことしか考えないパパにうんざり!”と、大変な状況にいながらも我慢できない。そんな2人の距離が、このピンチによってどう変わっていくのかという流れに、きっと響くものがあります。
 ちなみに、私のお気に入りは、韓国の映画では必ずと言っていいほど出てくる「ちょっと怪しい丸い体型の面白い脇役」。いるいる、今回もいます。マ・ドンソクが演じるこのキャラクターが、とてもいいんです!

 登場人物の過去までが分かる演出で、今までとはひと味違うゾンビパニック映画の感動作に仕上がっています。

画像提供元:(C)2016 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & REDPETER FILM. All Rights Reserved.

■『新感染 ファイナル・エクスプレス』
監督/ヨン・サンホ
出演/コン・ユ、マ・ドンソク、チェ・ウシク、チョン・ユミ
配給/ツイン

 9月1日(金)全国公開。
 ソウルで働く主人公のソグは妻と別居中で、幼い娘のスアンと暮らしている。ある日スアンは、自分の誕生日に釜山にいる母親に1人で会いに行くと言い出し、娘のためにソグは送り届けることに。しかし、ちょうどその頃、街では感染した者を凶暴化させる謎のウイルスが蔓延。2人が乗った“釜山行き”の高速鉄道KTXにもゾンビ少女が乗り込んでいた。さまざまな乗客たちは、感染者に捕らわれれば死が待ち受ける極限状態の中、生き残りをかけて決死の戦いに挑む。果たして2人は安全に終着駅にたどり着くことができるのか!?

LiLiCo:映画コメンテーター。ストックホルム出身、スウェーデン人の父と日本人の母を持つ。18歳で来日、1989年から芸能活動をスタート。TBS「大様のブランチ」「水曜プレミア」、CX「ノンストップ」などにレギュラー出演。ほかにもラジオ、トークショー、声優などマルチに活躍中。

関連タグ:LiLICoオススメ「肉食シネマ」

エンタメ新着記事

» もっと見る

LiLICoオススメ「肉食シネマ」 ひと味違う、ゾンビパニック感動作! 『新感染 ファイナル・エクスプレス』

Close

マダムとおしゃべり館

▲ PAGE TOP