林ゆめ 2018年12月6日号

話題の1冊 著者インタビュー 矢部太郎 『大家さんと僕』 産経新聞出版 1200円(本体価格)

掲載日時 2018年01月08日 12時00分 [エンタメ] / 掲載号 2018年1月11・18日合併号

話題の1冊 著者インタビュー 矢部太郎 『大家さんと僕』 産経新聞出版 1200円(本体価格)

 ――大家さんとのやり取りが“ほっこり”すると評判ですね。周囲の反応はいかがですか?

 矢部 まだそんなに実感はないですね。20年間お笑いをやってきたのですが、今まで人に褒められたことなんてなかったんですよ。でも、『大家さんと僕』を漫画にしたことで、いろいろな人から「よかったよ!」って声を掛けられるようになりました。
 東野幸治さんも推薦してくれましたし、作家の山崎ナオコーラさんもツイートしてくれました。本当にうれしかったですね。

 ――お父さん(絵本作家のやべみつのり氏)は、なんと言ってましたか?

 矢部 以前は、一切余計な連絡なんてしてこなかったのに、今は「今日は何冊購入したぞ」なんて、毎日メールがくるんですよ(笑)。父は自分の編集担当者に僕を紹介しようとしたこともあったので、すごくうれしかったんじゃないかなと思いますね。

 ――二世帯住宅の2階、階下には80代の大家さんという物件に引っ越したのはなぜですか?

 矢部 ずっと普通のマンションに住んでいたので、とにかく広い部屋に住みたかった。あと、すぐに鍵をなくしてしまうので、オートロックじゃない物件を探していました。実際に部屋を見に行った際、大家さんにごあいさつに行ったら「ごきげんよう」って言われて、「あぁ、ここなら安心だな」って思いました。実際にオートロックはなくても、階下に大家さんがいるので、セキュリティも上だろうし(笑)。

 ――一緒に食事をしたり、伊勢丹に買い物に行ったりと、大家さんとはかなり親密ですね。

 矢部 ご両親が教師をしていたそうで、本当に上品で育ちのいい方なんです。洋服などの買い物はすべて伊勢丹というのもビックリしました。最初は世間話をしながらお茶していたんですが、そのうち食事に行くようになり、気がついたらデート、旅行とドンドン仲良くなっていきました。もう、普通の恋愛過程と一緒ですよ(笑)。
 また、僕にとって大家さんの昔話がすごく新鮮なんです。若い頃にダンスパーティーでジュースを飲みながら踊った話や、抽選で男女のカップルを決める組み合わせが『貫一とお宮』、『太宰治と山崎富栄』とかね。山崎富栄が太宰治と一緒に入水自殺した人だということを、この時、初めて知りました(笑)。
 今では大家さんも、この本を読んですごく喜んでくれています。これからもずっとこの部屋に住み続けていきたいです。
(聞き手/程原ケン)

矢部太郎(やべ・たろう)
1977年生まれ。お笑いコンビ・カラテカのボケ担当。芸人としてだけでなく、舞台やドラマ、映画で俳優としても活躍している。本書は初めて描いた漫画。

関連タグ:著者インタビュー


エンタメ新着記事

» もっと見る

話題の1冊 著者インタビュー 矢部太郎 『大家さんと僕』 産経新聞出版 1200円(本体価格)

Close

WJガールオーディション

▲ PAGE TOP