〈男と女の性犯罪実録調書〉③膣内から精液が検出されず

官能・2020/08/13 00:00 / 掲載号 2020年8月20・27日合併号

 だが、山田が本当に1万5000円しかないことが分かると、「それなら奉仕させてあげる。ちょっと来て」と言われ、自分でスルスルとパンティーを脱ぎ、顔面騎乗の格好で「いいと言うまで舐めなさい」と命じられたというのだ。

 山田は窒息しそうになりながらも舐め続けた。
「アハーン、そうよ。中を舌で掻き回して!」

 言われた通り、山田は顔を真紀子さんの股間に埋め、クンニリングスを続けた。
「ああー、気持ちいィ、あら、ボッキしてんじゃないの。でも、1万5000円でヤレるのはここまでよ」

 まるで女王様然とした態度。山田は「新手の美人局かもしれない」と思った。このまま、ここにいるのは危ないかもしれない。

 ふと横を見ると、脱ぎたてのパンティーが落ちていた。山田はそれを奪って逃げようと考えた。

 真紀子さんを振り払い、パンティーを持って逃走しようとしたとき、真紀子さんが足にすがりついてきたので、それを振り払うために顔面を足で蹴ったというのが、山田の言い分だった。

「被害者は私がわいせつ行為に及ぶことを予期して、それをネタに金を奪おうとしていた。私は被害者の膣に指を入れたり、姦淫などはしていません。故意ではないが、ケガの原因をつくったのは私だし、パンティーを奪って逃げたのも事実。その点はお詫びしたいと思う。これを機に悪い趣味は変えていきたい。誠に申し訳ありませんでした」

 つまり、山田のやったことは住居侵入と事後強盗であって、強姦ではないというのが山田の主張だ。真紀子さんは山田より身長が10センチも高い。物理的にも強姦は無理だし、肝心な精液が膣内から検出されていない。それでも山田は示談金として、真紀子さんに150万円を支払った。せめてもの罪滅ぼしだというのだ。

 果たして、この2つのストーリーを裁判所はどう判断したのか。
「女性が示談金目的でウソの被害申告をしたと主張するが、多くの状況証拠に照らして、被告の供述は全体的に不自然、不合理で信用できず、事実と向き合って反省しているとは評価できない。被害者が顔面を殴られるなどして負った全治3カ月のケガは重く、精神的な被害も大きい」

 山田は懲役9年を言い渡された。この事件がきっかけとなり、妻子にも愛想を尽かされ、離婚されてしまった。山田が自分で言っていた「気の小さい変態のオジサン」というのは本当だったのだろうか。
(文中の登場人物はすべて仮名です)

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