菜乃花 2018年10月04日号

補講の連絡を受けていないという理由でバレエ講師の指を切断した理不尽なドS男(3)

掲載日時 2017年02月13日 23時00分 [事件] / 掲載号 2017年2月16日号

 高橋はジェスチャーでスタジオの端の方へ行けと指示し、里美さんの髪を引っ張り上げ、ヘッドロックをかけて床に押し倒した。
 「何するんですか!」
 さらに高橋は里美さんに馬乗りになり、ギュウギュウと首を絞めてきた。
 (こ、殺される…)

 誤解を与えたにしろ、どうしてここまでされなければならないのか。里美さんは涙目で高橋を見上げながら、やがて意識が遠のいていった。
 一方、高橋は持参した金づちとたがねを取り出し、小指の上に押し当てた。だが、それでは指が細過ぎて薬指まで切ってしまいそうだったため、親指を切ることにした。スコンと金づちでたたくと、簡単に切れた。ここまでは想定の範囲内。仕事を辞め、自宅を引き払い、退路を断っての計画的犯行だった。

 高橋が自ら110番通報しているとき、里美さんが目を覚ました。慌てて逃げようとしたが、捕まえられ、組み伏せられた。里見さんは自分の指がなくなっているのに気付きパニックになった。
 「ない、ない、私の指がない…、ウギャーッ」

 高橋はこれだけひどいことをしておきながら、「侮辱されたんだから、当然の仕返し」と開き直った。
 「実行すれば、間違いなく刑務所に行くとは思ったが、泣き寝入りするのは違うと思っていた。逮捕後、刑事や検察に『怒ったことは分かったが、やり過ぎ』と言われ、留置場でもみんなに『それは怒るわな。でも、やり過ぎじゃね?』と言われ、『そうかな』とも思った。確かに切った後もスッキリした気分にはなれなかったし、今はやらなければよかったと思っています」

 悲惨なのは現場となったバレエ教室だ。退会者が続出し、売り上げは激減。わずか2週間で閉鎖に追い込まれた。経済的な損失も計り知れない。
 一方、里美さんは高橋から100万円の賠償金を提示されたが、受け取りを拒否。懸命にリハビリを重ね、講師復帰の道を探している。

 こうした男は、どうすればよかったのか。
 高橋自身は「最初の時点で『伝え忘れた。ごめんなさい』と言われれば、それで何もなかったのに…」と話しているのだが…。
(文中の登場人物はすべて仮名です)

関連タグ:男と女の性犯罪実録調書

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