葉月あや 2019年5月2日号

ハイストレスが引き金に! 「パニック障害」は「家族のサポート」と「気持ちの余裕」が特効薬(1)

掲載日時 2010年11月08日 11時00分 [健康] / 掲載号 2010年11月11日号

 アン・ルイス、高木美保、円広志、長嶋一茂、大場久美子…。これ、全員がパニック障害で苦しんでいる著名人である。ある日、突然、原因不明の不安に襲われ、病院へ運ばれた。が、発作が起こってしばらくすると、何事もなかったかの様子。病院で血圧や心電図などの検査をしても異状は見つからなかった。これが今、日本で急に注目されている精神障害だ。

 通勤途中時などで、突然、死ぬかと思う強烈な不安、激しい動悸、息切れ、目眩に襲われる。
 以来、今度いつ発作に見舞われるのか、不安から一人になるのが怖くてならない。そんな症状に悩む人が今、増えている。

 「歌っている間になったらどうしよう」「倒れたところを撮られたらどうしよう」「救急車で運ばれたらマスコミの餌食になる」
 患者の一人、アン・ルイスは苦しかった日々の思いをこう語っている。歌うのが仕事のアン・ルイスにとって、発作は芸能生活の進退にも繋がる重大な問題だったろう。
 心の問題だけに、周囲に分かってもらえず、単なる怠け病だと誤解されることもあり、それがいっそう本人を苦しめる。しかし、アン・ルイスは障害を克服し、新曲を発表するまで回復している。
 元プロ野球選手でタレントの長嶋一茂氏も飛行機の中で脚を踏ん張り、不安を我慢している姿を目撃されたと語られている。

 銀座泰明クリニックの茅野分院長が語る。
 「ハイストレスな状況に加えて、人類が数万年の間生きてきた環境と対局にあるような現代都市環境がもろもろに影響して、引き起こされるのがパニック障害です。その証拠に、女優の高木美保さんはパニック障害発症後田舎に引っ込み、土と水に戯れる生活を送りながら症状から回復できたのです」

 人混みやエレベーターの中、会議中、電車、バス、飛行機に乗車している時パニック障害は起こる。
 「パニック障害は脳の3つの部分が関係していると考えられます。まず、セロトニンの分泌異状により、大脳に回避行動が生じる。もう一つは本能的な不安や興奮が生まれる大脳辺縁系、そして脳内で警報装置のような役割を果たす青斑核。脳のシステムとしてあるこれらの神経ネットワークがパニックを誘発するのです」(茅野院長)

 パニック障害にかかると、それまで発作を起こした場所や、発作を起こした時すぐに救助を得られない場所を非常に恐れる。それを「広場恐怖」という。
 また、発作が起きるかも知れないという漠然とした不安を「予期不安」と呼んでいる。
 電車に乗る時は各駅停車しか乗れないのは発作が起きた時、すぐに下車できるからだ。
 広場恐怖や予期不安が続くと気持ちが沈み、二次的なうつ状態に陥ることもある。
 「こうした症状は実は昔からありました。しかし、パニック障害という病名がなく、男性なら酒、タバコに逃げ、女性は過食などに走った。しかし、それでは効果は薄く、悪循環に陥ることになる」(茅野院長)

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