DeNA、“コロナ特例”で一人勝ち? ヤクルト・中日と明暗分ける、FA取得日数の短縮によるメリットとは

スポーツ・2020/04/07 12:12 / 提供元 リアルライブ
DeNA、“コロナ特例”で一人勝ち? ヤクルト・中日と明暗分ける、FA取得日数の短縮によるメリットとは
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 この異常事態は、来シーズンにも影響を与えそうだ。4月6日、12球団とNPBの代表者による「プロ野球実行委員会」が開かれた。協議されたのは、開幕戦の大幅な遅延に伴う特別ルールについてだ。「通常7月31日まで」としているトレード、新外国人補強、育成選手の支配下登録の期限を繰り下げるという。具体的に何日間、後ろに繰り下げるのかまでは決められなかったが、この件について、異論は出なかったそうだ。
 しかし、満場一致とは行かなかった事案もある。こちらは各球団の思惑が交錯しており、ちょっと時間が掛かりそうだ。
 「フリーエージェント(以下=FA)の取得日数ですよ。今季は通常の143試合を消化できない可能性の方が高い。それに伴い、FA取得に必要な日数を今年に限って短縮しなければなりません。取得日数がどの程度短縮されるのか、各球団とも意見が違って…」(球界関係者)

 東京ヤクルト、中日、横浜DeNAは、特に気になっているようだ。
 国内FA権を取得するには8年(注・2007年以降のドラフトの大卒・社会人選手は7年)、海外FA権は9年を要する。その「1年」だが、一軍登録された日数が145日となっている。通常、約7か月間のペナントレースにおいて、5か月ほど一軍登録されていなければ、「1年」には及ばないわけだ。
 今季は143試合を消化できない以上、その日数を縮める特別ルールを検討するのは当然だが、こんな指摘も聞かれた。
 「今オフのFA市場の注目は、東京ヤクルトの山田哲人。ヤクルトにはもう一人、国内FA権を取得する主力選手がいます。先発陣の柱である小川泰弘です。中日の大野雄大、DeNAのロペスも」(スポーツ紙記者)

 投打の主軸を流出しかねない状況にあるヤクルトは、FA権の取得短縮に積極的ではないという。左腕・大野の複数年契約に失敗した中日も同様だ。
 しかし、DeNAは違う。ロペスが国内FA権を取得すれば、来年からは“外国人選手の登録枠”から除外される。DeNAは今季、ロペス、オースティン、ソトを並べた“強力助っ人打線”で戦う予定。だが、4人までしか登録できない外国人選手の出場枠があり、3人の野手を登録すれば、外国人投手は1人しか使えない。先発タイプのピープルズ、リリーフのパットン、エスコバーをどう使い分けるのか…。特に、リリーフのパットン、エスコバーは常時、ベンチに待機させておきたいはずだ。
 「ロペスは昨季、打率2割4分台と低迷しましたが、本塁打は31本と貢献しています。今年37歳になるという年齢面を考えると、他球団に移籍することはないでしょう」(前出・同)

 ロペスの一塁守備については、DeNAの内野陣も学ぶべき点も多い。野手の送球するボールのクセをインプットし、「右に逸れるか、左に逸れるか」なども計算して体を伸ばしているそうだ。外国人一塁手には珍しく、バント処理も俊敏だ。
 どの球団も多かれ少なかれ、一軍戦力のFA取得を迎える。当然だが、慰留にカネが掛かる。「今季はどの球団も収入減になるので、FA市場に手を出しにくい」という見方もあるが、対象選手が残留するという確約にはならない。特別ルールで、DeNAが一人勝ちなんてことになりそうだ。(スポーツライター・飯山満)

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