葉加瀬マイ 2018年11月29日号

歌謡(うた)のマドンナ 多岐川舞子 着物でサックス演奏!? 多彩な楽器をこなすマルチプレイヤー

掲載日時 2016年06月05日 15時00分 [芸能] / 掲載号 2016年6月9日号

歌謡(うた)のマドンナ 多岐川舞子 着物でサックス演奏!? 多彩な楽器をこなすマルチプレイヤー

 −−スラリとした着物姿が美しい多岐川舞子。幼い頃から、娘を歌手にしたいと願う父の後押しで、数多くの大会やオーディションに出ていたという。
 「父が買ってくれるのは演歌のレコードばかり。だから必然的に演歌の方へと進んでいきました。関西で有名な『素人名人会』に出たり、父と一緒に東京まで行ってちびっ子歌番組に出たりしていました。演歌以外にも、岩崎宏美さんや八神純子さんなどが好きで、幅広く歌っていましたね」

 −−中学2年生の時、『スター誕生』に出演。そこで、ある人物の言葉が彼女の背中を押すことになる。
 「西川きよしさんと横山やすしさんが司会でした。1・2週目は森昌子さんの曲、3週目に岩崎宏美さんの曲を歌ったんですけど、点数が足りなくて落ちてしまったんです。その時に横山やすしさんが『アンタは演歌やで』と言ってくださって。いろんな歌を歌いたくて気持ちが揺れていたけれど、その一言がきっかけで『そうか、私は演歌なのか!』と思ったんです」

 −−高校1年の時、NHK『勝ち抜き歌謡天国』の奈良大会で優勝。都はるみなどを育てたことで知られる作曲家・市川昭介氏の弟子入りを認められた。
 「高校を卒業するまで2年半は、月に一度、日曜に東京まで日帰りで行ってレッスンを受けていました。朝8時に家を出て、新幹線で東京へ。東京駅から新宿駅へ行って、小田急線に乗り換えて新百合ヶ丘駅に。さらにバスに乗って市川先生のお宅に着くのは午後2時頃。半日がかりでした。先生のお宅には2時間滞在して、そのうちおしゃべりが1時間半(笑)。午後4時に出て、家に帰り着くのが夜10時。大変でしたけど、楽しい高校生活でした」

 −−18歳で上京し、19歳でデビュー。以来、着物で演歌を歌い安定した人気を保っている。最近は、奈良県天川村を題材にした『天川しぐれ』、出雲大社の60年ぶりの大遷宮の年に出した『出雲雨情』、天空の城として話題になった竹田城を歌った『霧の城』など、いわゆるパワースポットや話題の名所を題材にした作品が多いのも特徴だ。
 「『天川しぐれ』を発売した時は、レコード会社のスタッフたちも一緒に、天川村のお寺でヒット祈願の水行(みずぎょう)をしました。せいぜい足まで水に入る程度だろうと思って、軽い気持ちで『私もやります』とOKしたんですけど、境内の池に肩まで浸からなければいけなくて。11月だったので水がかなり冷たくて、大変な思いをしました(笑)。でもすごく神聖な空気を感じられて、ご利益もあった気がしますよ」

 −−ステージではこれまでにピアノ、ギター、フルート、サックスなど、多様な楽器演奏を披露してきた。
 「子どもの頃に見た五木ひろしさんのステージの影響が大きいですね。演歌歌手って、ステージに立って歌うだけというイメージだったのに、五木さんはダンスをしたり、楽器を弾いたり、本当にいろんなことをされるんです。カルチャーショックでした。演歌でもいろんなことをやっていいんだと思いましたね」

 −−最も得意なピアノは、小学生の頃から習っていた。
 「高校生の時、先生が簡単なコードを教えてくれたんです。おかげでピアノを弾きながら歌謡曲を歌えるようになって、より楽しくなりました。歌手になってからも、ディナーショーで八神純子さんの『みずいろの雨』などを弾き語りで歌って、好評でした」

 −−しかし、それ以外のサックスやフルートは、実は「仕方なく」始めたのだという。事情を聞くと、苦笑いしながら説明してくれた。
 「当時の事務所の女社長さんがとても厳しい方で、常に新しいことをやらないとダメだと。『次は何の楽器をやるんや?』と言うので、まったく吹けないのにアルトサックスを買って、次の年のディナーショーで披露するのを目標に、1年間練習しました。それが終わるとまた社長が『次は何やるんや!』と言うので、次はフルートを(笑)。フルートは繊細な楽器で、音が思うように出せず、苦手でした。今は家でケースの中に眠ってます(笑)。でも私自身も楽しんでやっていましたし、アルトサックスとピアノ弾き語りは今でもショーに取り入れています」

 −−最新曲『七尾しぐれ』のカップリング曲『噂の真相』では、サックスを吹いてから歌うという、演歌界において未だかつてない試みを取り入れている。
 「サックスが吹ける自分の歌が欲しいなと思って、お願いして作っていただいたんです。キャンペーン先にもサックスを持ち運んで、着物のままサックスを吹いています(笑)。ショッピングモールとかだと、通り掛かった人にものすごく驚かれますし、若い人も立ち止まって見てくれるのがうれしいですね」

 −−常識にとらわれない見せ方は、普段演歌にふれない人たちにも振り向いてもらいたいからだという。
 「他の人がやっていないことをステージに取り入れることで、興味を持ってもらえるきっかけになれば。だから、楽器はこれからも続けていきたいですね」

たきがわ・まいこ=1969年11月24日、京都府南丹市八木町生まれ。1989年5月「男灘」で日本コロムビアからデビュー。2013年にはデビュー25周年記念リサイタルを日本青年館で開催。特技は楽器演奏(ピアノ・ギター・フルート・サックス)。身長167cm。

 『七尾しぐれ』は、日本コロムビア発売中!

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