園都 2018年6月28日号

専門医に聞け! Q&A 寝たきりの原因“フレイル”対策

掲載日時 2018年01月28日 08時00分 [健康] / 掲載号 2018年2月1日号

 Q:半年前に踵を骨折して以来、以前のようには外出する気がなくなりました。家の中にばかりいるので、妻に「いまにフレイルになるわよ。寝たきりになっても面倒みないからね」と言われています。フレイルって、どういうことですか。対策法と併せて教えてください。(67歳・無職)

 A:フレイルとは、高齢者の筋力や活動が低下した状態である要介護前段階のことです。高齢者人口が増えている現在、問題となってきました。
 もう1つ、サルコペニアという概念がありますが、これは高齢期に筋肉量が減少し、筋力や身体機能が低下している状態を示します。サルコペニアは、フレイルの過程の1つで、転倒・骨折、寝たきりなどの原因にもなります。
 高齢に達しつつあっても、多くの人はフレイルを自覚しません。老化と同じで、徐々に変化が起こるため自覚しにくいのです。フレイルに至るには、社会的、身体的、精神的な3つの条件があります。
 つまり、出かけるのが億劫で、人と会わなくなります。さらに食事がむせる、階段が上りにくい、転びそうになるなどの身体機能が低下。そして、やる気がなくなります。

 ご質問の方は、踵を骨折したのがきっかけで家の中に引っ込むようになったとのこと。筋肉量は40歳の頃から減少してきます。今のような生活になってからは、筋肉量の減少、筋力の低下に拍車がかかっているのは間違いないでしょう。
 今の生活を続けると、活動量も低下していき、食欲不振から食事量も低下、慢性的な低栄養に陥るリスクが大でしょう。すると、最後は認知症や寝たきりに陥ると思われます。
 まずは、そのことを認識することが求められます。用がなくても外に出ましょう。社会の刺激を受けると、心も脳も刺激を受けるし、歩くなど体を動かすと食欲もわきます。
 なお、私のクリニックではフレイル外来を設けています。加齢の他、骨折、関節リウマチ、変形性膝関節症、脳卒中後遺症、脂質異常症・糖尿病などの生活習慣病などはフレイルの原因になります。それらの患者さんたちに医療機関だからできる筋トレを行い、成果を上げています。

今井一彰氏(みらいクリニック院長)
山口大学医学部卒業。東洋医学などさまざまな医療を駆使し、薬を使わずに体を治していくという独自の観点に立って治療を行う。日本初の靴下外来も設置。

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