菜乃花 2018年10月04日号

安倍首相が目論む「北方領土2島返還(4月)」で衆参ダブル選挙

掲載日時 2016年03月04日 10時00分 [政治] / 掲載号 2016年3月10日号

 株の連続大暴落に急激な円高と、阿鼻叫喚の日本経済。昨年暮れから今年にかけ、イギリスBBCや主要海外メディアも様々なエコノミストを総動員し、「アベノミクスの終焉」を謳い始めている。実際、GDP伸び率('15年10〜12月期)は前期比マイナス0.4%、年率に換算してマイナス1.4%と2期ぶりにマイナス。この大ブレーキは通常であれば内閣が吹っ飛ぶ緊急事態なのだが、当の安倍首相は強気一辺倒。その理由は何なのか。

 「日本経済の基礎=ファンダメンタルズは良好。景気は緩やかな回復に向かう」
 2月15日、衆院予算委員会の集中審議でこう発言した安倍首相の自信ぶりの背景を、全国紙編集委員がこう解説する。
 「景気低迷に安倍首相は相当落ち込んでいたのですが、様々なカンフル剤をぶち込む仕掛けをした。そのひとつが、敵視していた財務省に頭を下げて行った日銀のマイナス金利。もうひとつが、ロシアのプーチン大統領対策です。北方領土問題の解決で、景気回復と支持率アップを一挙に狙う。マイナス金利効果はいまひとつですが、この一か八かのプーチン対策が、ここへ来て成功を収めつつある。そのため安倍首相からあんな強気な発言が出るわけです」

 危機一髪の安倍内閣浮上説を裏付けるのが、2月に流れ始めた《安倍首相が4月から5月上旬、ゴールデンウイークを目途にロシアを訪問し、プーチン大統領と会談する方針を固めた》との報道だ。
 「今年10月は、日ソ共同宣言発布から60年の節目に当たる。安倍首相が首相就任の'12年から、このタイミングでの北方領土解決を夢見ていたのは事実。そう簡単にはいかないが、微かな望みで'14年前半の訪ロでのプーチン会談に淡い期待をつないでいた。ところが、それを絶望視させたのが、ロシアのクリミア併合問題。欧米は足並みを揃えロシアの経済封鎖を行い、日本もアメリカに同調せざるを得なくなった。以来、日ロ会談は暗礁に乗り上げたのです」(外務省関係者)

 しかし安倍首相は、その閉ざされた環境の中でも打開の道を模索し続けた。昨年のG20でもプーチンの感触を確かめ、このほど努力の甲斐もあって1月の電話会談で訪ロが正式決定。しかも関係筋によれば、その会談で一気に北方領土問題解決の方向が濃厚になったというのだ。
 先の外務省関係者が喜びを抑えつつ打ち明ける。
 「その背景には、プーチン側の事情が大きい。何しろロシア経済の要である原油価格が、今や通常1バレル50ドル前後から20ドルに大暴落している。それに連動してガス価格も下がり、クリミア問題による欧米の経済制裁でロシア経済は崩壊寸前。これを救済してくれるのは日本だけと、プーチンが安倍首相に擦り寄ってきたのです。しかし、問題はアメリカ。ロシアとの協調を許しませんからね」

 そこで安倍首相はオバマ大統領に、事あるごとに10月の日ソ共同宣言60周年でも領土問題が未解決のままの屈辱を訴え、ロシアを訪れた際は首都モスクワへは行かず地方都市で非公式会談を選択するなど、最大限アメリカの意向に配慮する姿勢を見せた。
 「それでようやく、アメリカは何も言わなくなった。北方領土問題解決と訪ロにゴーサインが出たと判断した安倍首相は、さっそくプーチンと電話会談したわけですが、ここからが重要」
 とは、先の外務省関係者。

 つまり、今の原油安の根本原因は、イランとサウジアラビア関係の危機。アメリカは敵視していたイランの核開発を黙視し、サウジからイランに乗り換えつつある。イランは経済制裁解除により一気に原油増産の動きに出ており、これが原油安の思惑につながっている。
 「ロシアにすれば、1バレル20ドルで経済崩壊より、日本に30〜50年、しかも1バレル35ドル程度で日本が原油、ガスを長期購入してもらえれば安定収入となる。安倍首相は、そのラインを北方領土返還とセットならOKのニュアンスを伝え、背に腹は代えられないプーチンは乗り気になったといいます。安倍首相もプーチンも大勝負と見ている姿勢は、これまで北方領土問題に“解決済み”としていたラブロフ外相が4月、地ならし役で公式訪日することにも表れています」

 また、別の外務省関係者は言う。
 「安倍首相は、詳細を詰める事務方会談のため、ロシアスペシャリストの前ロシア大使、原田親仁氏を日ロ関係担当大使に任命している。対するロシアは、北方領土解決済みの強硬派でキレキレのモルグロフ外務次官をぶつけてきた。これは今回、双方がいかに本気かを表しており、2月15日に行われた協議も相当いい感触で終わったと聞いています」

 いよいよ濃厚となった安倍・プーチン会談に、自民党関係者はこう勢いづくのだ。
 「うまくいけば日ソ共同宣言に沿った歯舞・色丹2島返還で内閣支持率は急上昇、北方領土景気で日本は大フィーバーする。その勢いで夏、安倍首相は衆参ダブル選挙を仕掛け圧勝だ」

 最後に残された手は、吉と出るか凶と出るか。

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