RaMu 2018年12月27日号

国会紛糾“移民政策”の裏で蠢く『水道法改正案』の闇

掲載日時 2018年11月10日 06時00分 [政治]

 今国会での成立が見込まれている水道法改正案だが、実はコレ、将来的に民営化への布石ではないかと危惧されている。

 水道事業を民営化したEU(欧州連合)では、ベラボウな水道料金に高騰しまくった。政府もEUを反面教師に、水道法改正案を提出する際、「急激な値上げにならないよう、更新費用を含めた収支の見通しの公表を事業者に求める」という方針を示している。

 水道事業は原則、市町村が経営している。日本水道協会によると月20トン使った場合の家庭用の平均料金は、昨年4月で3228円。この30年で3割以上アップしたという。全国平均の家庭向け料金は、2014年から4年連続で過去最高を更新中だ。

 「現在の水道事業は2つの大きな問題を抱えています。水道事業者には、更新費用を含めて経費を料金収入などで賄う『独立採算』が求められていますが、供給費用を料金で賄えない原価割れの事業者は、16年度の決算で3割超に上ります。水道網は高度成長期に急速に整備された関係で、水道管の老朽化が進み、40年の耐用年数を超えた管の割合は全国の約15%と、10年前の2.5倍に達していることです。多くの事業者が、人口減少による収入減との二重苦に直面し、値上げに踏み切る事業者は今後さらに増えそうです」(社会インフラ・アナリスト)

 東京都から委託されたEY新日本監査法人は今年3月、《2040年度時点で累積赤字をゼロにするには、90%の事業者で値上げが必要とする》という報告書を公表した。その平均値上げ率は何と36%。事業者間の料金格差も広がり、2024年度には月額料金が、最安値と最高値の事業者の間で20倍に広がる見込みという。

 そんな折、水道法改正案に”横やり”が入った。
《菅義偉官房長官の大臣補佐官を務める福田隆之氏が、近く退任することが10月30日、分かった。関係者が明らかにした》。

 翌31日の深夜1時に産経ニュースが配信したこの小さな記事が、政界では大きな話題になっている。福田氏は菅官房長官の“懐刀”を自任する民間からの登用秘書官だ。

「福田氏は1979年生まれの39歳。早大教育学部卒業後、野村総合研究所の主任研究員を経て、12年から新日本有限責任監査法人エグゼクティブディレクター・インフラPPP支援室長を務めていました。そのときに菅長官の知遇を得て、16年1月から官房長官補佐官に就任しています。民間からの登用は菅長官の一本釣りだったといわれており、それだけ手腕を見込まれていたということでしょうが…」(政治記者)

 菅官房長官は同氏起用の理由について、「民間資金の活用による公共施設の整備運営(PFI)に広範な識見、経験を有しており、公共サービス改革に関わる重要事項を担当してもらう」と登用時に説明していた。

「福田氏が手掛けていたのは、主に水道事業や港湾のPFIの旗振り役です。突然の退任発表は、なぜこのタイミングで? と臆測を呼んでいますが、どうやら背景には、福田氏にまつわる怪文書が出回ったことがるようです」(同・記者)

 その中身は、水道事業PFIに関連したリベート疑惑などだ。
「怪文書に書かれていたのはPFIに関連したリベート疑惑などです。民間業者の選定に介入して見返りを要求しているとか、パリ出張の際に仏の水道業者から接待を受けていたという内容で、さらには福田氏のバックには竹中平蔵氏がいて、民間運営の市場形成で利権を独占しようとしているという内容でした」(事情通)

 怪文書の書き手については、
「補佐官室にポテトチップスを常備されているとか、ソバの薬味のネギにも手をつけないほどの野菜嫌い、自宅用の土産は和菓子が喜ばれるなど役所内部の人間しか知り得ないような情報も書かれています」(同)

 水道法改正案の不成立を狙ったお役所間のいざこざか、民間から登用されたゆえの官僚のやっかみが背後にあるのか、はたまた“アンチ竹中平蔵派”の反撃か。


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