消えない裏メニュー 京都牛生レバー提供逮捕で焼肉店が戦々恐々

社会・2014/11/13 12:00 / 掲載号 2014年11月20日号

 “牛の生レバー”を客に提供したとして、京都府警は10月29日までに、京都の祗園焼き肉店の経営者ら4人を食品衛生法違反の疑いで逮捕したが、これが同業者に動揺を呼んでいる。

 牛の生レバーは3年前に食中毒で5人の死者が出たことで、一昨年7月から販売・提供が禁止されている。しかし、一部食通の間では「個人経営の店では常連客になれば“裏メニュー”で食える」というのがまかり通っている状況で、同店でも客の雰囲気を確かめながら“裏メニュー”を勧めていたという。
 京都市在住の会社員がその様子をこう語る。
 「常連の人と一緒に行ったんですが、“表”のメニューに目を通した後、店員が懐から紙切れを出してきて、見たら生レバーも載っている。それを指さして注文完了ですわ。その間、店員は無言。やっぱり他の客に聞かれたらまずいということでしょうな」

 京都では去年10月にも、別の焼き肉店で牛の生レバーを提供したとして経営者らが逮捕されており、摘発は全国で2例目。
 なぜ違法行為とわかっていても、提供する店が絶えないのか。
 某焼き肉店店主の話。
 「禁止はされているが、需要があるのもまた事実。それに、食べたから必ず死に至るというわけではないし、規制前はずっとメニューに載っていたわけですからね。今はどこも経営が苦しいですから、個人経営の場合は特に客の希望に沿う形にせざるを得ないのが実情なんです」

 実際、特に地方の焼き肉店に行けば、常連の注文でごく普通に生レバーが出てくる店は多いという。
 「“注文お断り”や、禁止に関する掲示も徹底されていない。店も“食べたい人がいるのであれば自己責任で提供すればいい”という感覚が根強いからです。今回は逮捕劇にまで話が発展し、戸惑う店は多いようです」(地元記者)

 客側としても、食べられないとわかると余計に食べたくなるのが必定。今後も事ある度に波紋を呼びそうだ。

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