林ゆめ 2018年12月6日号

一体何が? 「Tポイント」を開始した“迷走”三越伊勢丹の内情

掲載日時 2016年06月10日 10時00分 [社会] / 掲載号 2016年6月16日号

 三越伊勢丹HDが運営する百貨店で『Tポイントカード』が使えるようになった。コンビニやファミレスなどで提示してコツコツとポイントをためるイメージだが、老舗のプライドをかなぐり捨て、「新規顧客を開拓したい」と息巻いている。一体、何があったのか。
 「株価は正直で、4月末に一時1000円の大台を割り込み、年初来安値を更新した。昨年7月の上場来高値2395円から1年もたたずの凋落ぶりは際立っています」(証券アナリスト)

 4月頃から市場が反応した理由は「二つある」とアナリストが続ける。
 「中国人の爆買いブームに乗じて免税店の拡大路線に突き進んだものの、中国経済の失速が鮮明になった去年の秋頃から潮目が変わった。高級時計や宝飾品から化粧品や日用雑貨などにシフトし始め、客単価が大幅に下落。これが、業績を直撃する構図になったのです」
 同社の今年3月期の営業利益は前期比0.1%増の331億円だった。一方、免税売り上げは602億円。この利益率は公表されていないが、もし免税の“ゲタ”がなければ大幅な営業減益だったと推察される。
 「二つ目の理由は、昔からの優良顧客が“中国人優遇”に反発し、他の百貨店に流れてしまったことが挙げられます」

 “ドル箱”がダブル失速すれば今期の厳しい決算は必至。市場関係者は「最終赤字もあり得る」と手厳しい。
 「赤信号の点滅は、伊勢丹出身の大西洋社長の戦略ミス。経営責任が問われるのは間違いない」と前置きして同社ウオッチャーが言う。
 「この事態に三越サイドは内心ニンマリです。これで大西社長が詰め腹辞任すれば、窓際族に甘んじてきた三越勢には一転して追い風が吹く。今後とも株価暴落が続けば、6月総会での修羅場は避けられません」

 中国マネーに頼った揚げ句に優良顧客の反発を買い、今度は庶民のポイント貯蓄にすり寄る…。日本一の百貨店の行く末が心配だ。

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