葉加瀬マイ 2018年11月29日号

硬いから嫌われる? ガム消費量が10年で4割減のナゼ

掲載日時 2016年10月30日 14時00分 [社会] / 掲載号 2016年11月3日号

 伊東ゆかりの『小指の想い出』という艶っぽい歌があるが、最近は指どころかガムを噛む習慣がなくなりつつある。2004年に1881億円あったガムの売り上げが、'15年には1113億円となり、10年で4割も減っているのだ。いったいなぜなのか。
 「駅のキヨスクでスポーツ新聞とガムを買って出社するという団塊の世代がリタイアし、この習慣が消えたことが大きい。ガムを買うヘビーユーザーの層がごっそり減ってしまったわけです。ガムの国内シェア1位のロッテは、こうしたことからやわらかい噛み応えの『フィッツ』という商品まで出し、対策を講じているのですが」(食文化に詳しいライター)

 咀嚼力のなさは、すでに保育園や幼稚園で芽生えている。
 「噛む能力は自然につくものではなく、トレーニングによって習得するものなのです。生後4カ月ごろから母乳を飲むという赤ちゃんの努力の中で、次のステップである咀嚼のトレーニングが始まり、1歳から1歳半ごろまでに咀嚼力の基礎が固まる。従ってトレーニング時期を経ないで過ごしてしまうと、噛めない子どもが育っても不思議ではありません」(都内の歯科医)

 保育園経営者もこう危惧する。
 「全国の保育園5000カ所を対象に咀嚼力の調査を実施したことがあるのですが、その結果、2〜3歳児の1.7%が固い物が噛めないことが分かりました。58人に1人の割合です。中にはご飯さえ噛めない子もいました。これは都市部、農村部に関係なく、全国的な傾向です」

 若者は「噛むのが面倒」とまで言う。せんべいよりスナック、ステーキよりハンバーグ、ヨーグルトやプリン、スパゲティにラーメンと、やたら“やわらか指向”が見られる時代だ。噛んで味わうより飲み込むことを好むわけである。
 近い将来“おかゆ”が主食なんて時代が来るかも!?

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