葉加瀬マイ 2018年11月29日号

「3日前には避難せよ!」スーパー秋台風が襲う東京・下町「海抜ゼロメートル地帯」崩壊の恐怖

掲載日時 2018年09月05日 12時00分 [社会] / 掲載号 2018年9月13日号

 今まで経験したことがない「スーパー台風」がこの秋、首都・東京に襲い掛かるかも知れない。日本列島に豪雨と高潮の恐怖をもたらした台風20号は去ったが、今後は秋台風が本番。ますます東京直撃の台風発生の可能性が高まる中、各自治体も対策に頭を悩ませている。

 「スーパー台風なんて想定したくないが、今やリアルな話になっている。東京の江戸川・江東・足立・墨田・葛飾の5区の自治体では、中心気圧が930hPa以下の台風が直撃する恐れがある場合、3日前から避難するよう住民に呼びかける、それが現実にならないことを祈るばかりです」
 とは、防災ジャーナリストの渡辺実氏。

 その5区による「江東五区広域避難推進協議会」が先頃、共同で大規模な水害が起きた際のハザードマップを発表。それによれば、9割以上の家屋が床上浸水する想定となっている。荒川や江戸川流域を中心に「海抜ゼロメートル地帯」が多く、洪水や高潮などが襲う可能性があるためだ。

 「都ではかねてから水害対策を実施して東京湾に防潮堤を巡らせてはいるが、それでは足りません。水門が作動すれば流入する水をある程度まで制御できるとしているが、やはり完全には対応しきれない。荒川沿いなどでは5メートル以上の浸水も想定され、約2週間は水が引かないとされる。その状況が被害をさらに拡大させることになるでしょう」(同)

 協議会による計画では、建物の上階にとどまる「垂直避難」は勧めていない。浸水が長く続けば、電気、ガス、水道などの供給や食料が途絶える恐れがあるからだ。そのため、移動が難しい高齢者らを除いては、自宅に長居せず、広域避難するように求めている。
「しかし現時点で、こうした事態を想定した公的な広域避難場所は確保できていない。また協議会は『各自で確保した親戚や知人宅などに避難を』と呼び掛けているが、人間関係が希薄な大都市でそれが可能なのかという問題もあります」(サイエンスライター)

 ちなみに、基準となっている930hPaは、伊勢湾台風(1959年)が上陸した際の気圧だ。最近では'95年の台風12号が930hPaで八丈島付近を通過しているが、関東へは上陸していない。

 「温暖化で明らかに台風の進路が変化しており、海水温の上昇で急速に発達する環境になりつつある。今秋にもそうした台風が関東に上陸しても何ら不思議ではありません」(前出・渡辺氏)
秋の台風はスピードが早く、台風発生から接近・上陸までの期間が短くなる。台風が発生したらすぐに進路を確認し、最新情報をチェックすることが肝要だ。特に下町の首都圏海抜ゼロメートル地域の住民は、これからの台風情報に十分に注意していただきたい。


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