菜乃花 2018年10月04日号

全裸遺体で見つかった美人看護師 命取りになった“最後のセックス”(3)

掲載日時 2016年12月26日 23時00分 [事件] / 掲載号 2016年12月29日号

 ところが、真紀さんはセックスが終わると背を向け、さっさとパジャマに着替え始めた。久野としては後戯で抱き合いたかったが、それは許されなかった。
 久野は真紀さんの背中を見ながら考えた。このまま他人の手に渡してしまうのか。そんなの悔し過ぎる。これまで何回セックスしてきただろう。オレの方が先に付き合っていたのに…。久野は突発的に馬乗りになり、真紀さんの首を絞めた。
 「キャーッ、何するの?」
 ためらうことなく手で首を絞め続け、トドメとばかりにベルトも使って絞めた。
 真紀さんはぐったりして動かなくなった。心臓が止まってから慌てふためき、他人の仕業に見せかけようと全裸にしてバスタブに運んだ。だが、それ以上何をしていいか分からず、カギを閉めて外へ飛び出した。

 その翌日、真紀さんが夕方になっても出勤せず、電話も通じないことから職場の上司が不審に思い、アパートを訪ねた。交番の警察官に相談し、大家立ち会いのもとドアを開けたところ、真紀さんが浴室で死んでいるのが見つかった。
 警察は殺人事件とみて捜査を開始。アパートの周囲には規制線が張られ、何台もの覆面パトカーが駆け付けた。そこへ久野が戻ってきて、「事件がバレた」と直感。そのままタクシーに乗って逃亡した。
 警察は久野が何らかの事情を知っているとみて行方を追った。久野はかつて真紀さんと旅行したことがある温泉地の路上を、フラフラと歩いているところを地元の警察官に見つかった。挙動不審だったため尿検査をしたところ、覚醒剤の成分が検出された。久野は管轄署に護送され、殺人と覚せい剤取締法違反の疑いで逮捕された。

 久野は殺害を認めたが、「彼女に頼まれて殺した」という供述を繰り返した。
 「一緒にアルバムを見ているうちに彼女が涙を流し、『本当はあなたが好きなの。あなたのいない未来なんか考えられない。殺して』と言われた。彼女が憎くて殺したわけじゃない」
 だが、裁判所は「被害者は被告人との関係解消を決心し、新しい恋愛にも、仕事にも前向きに取り組んでいた。自ら死を望む状況にはなく、殺害を依頼した事実は間違いなくない。被告人は不合理な弁解に終始し、自己の責任に向き合う姿勢が見られない」と断罪し、懲役16年を言い渡した。

 真紀さんの遺体には「無理やりセックスされた形跡は見受けられない」というが、最後に応じた“餞別のセックス”が命取りになったのは間違いないだろう。別れる相手には情けなど掛けてはいけないのだ。
(文中の登場人物はすべて仮名です)

関連タグ:男と女の性犯罪実録調書

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