葉加瀬マイ 2018年11月29日号

2歳児に嫉妬した男の犯行動機 彼女の愛情を独占したかった(3)

掲載日時 2016年02月22日 23時00分 [事件] / 掲載号 2016年2月25日号

 その日、ユウマを風呂に入れる際、「オレが体を洗うまで待っとけよ」と言って、まだ湯が入っていない浴槽にユウマを入れ、高温の湯を流し込んだ。
 ユウマは「あちゅい!」と言いながら、右足と左足を交互に上げ、内田に助けを求めたが、「オレが体を洗うまで待っとけと言っただろう!」と取り合わず、しばらく放っておいた。

 半泣きのユウマを見ていると心が晴れるような気がしたが、途中でユウマの声がしなくなった。何とユウマは立ったまま失神していたのだ。内田はそれさえも演技かと思い、数分後にユウマの体を揺すったところバタンと湯船に倒れたので驚いた。
 「おい、どうした? 有紀子、ちょっと来てくれー」
 内田は有紀子に本当のことを告げられず、「何があったのかオレにもよく分からない。突然、ユウマが倒れた」と説明した。

 ユウマは救急車で病院に運ばれ、両足が熱傷していることを医師は見破った。「虐待の疑いがある」と、すぐに110番通報。内田は警察の事情聴取にも「どうしてそうなったのか分からない」とトボけていたが、回復したユウマが「おじちゃんにやられた。あちゅいお風呂に入れられて、出ちゃダメだって言われた」と説明したので、内田は観念し、傷害容疑で逮捕された。
 「彼女へのヤキモチと嫉妬で自分の感情が抑えられなかった。彼女が子供を可愛がるのが気に入らず、嫉妬心からやってしまった」
 有紀子は激怒し、内田に三くだり半を言い渡した。「私は母親としてあまりにも未熟だった。二度とユウマにも接触してほしくない」と示談にも応じなかった。

 内田は法廷に引きずり出され、裁判官にもあきれた口調で叱責された。
 「何で2歳の子に対してヤキモチを焼くんですか。2歳の子供が母親を中心に回っているのは当たり前のことでしょう!」
 「彼女がユウマくんをかまっていると、それを見てボクはヤキモチを焼いちゃうわけで…」
 「2歳の子が『あちゅい』って言ってるのに、何で自分の体を洗うことを優先したんですか? 手を差し伸べて持ち上げれば済む話でしょ。反射的に体が動くじゃない。何であなたにはそれができなかったの?」
 「熱いのを味わわせて、少しいじめてやろうかと…」
 「あなたの供述調書によれば、『自分なら10秒と耐えられない温度だった』っていうんでしょ。2歳児をいじめて、その後、何かいいことがありましたか?」
 「何もありません。本当にバカなことをしました…」

 途中、内田は「自分も虐待されて育った」などと言い訳めいたことも口にしていた。虐待は遺伝する、とでも言いたかったのか。
 内田は、「常識外れの暴行で強い非難に値する」と断罪されながらも、執行猶予付きの判決を言い渡された。
(文中の登場人物はすべて仮名です)

関連タグ:男と女の性犯罪実録調書

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