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首都直下は近いぞ! 東京震度5弱9・12を当てた地震学者が発する「緊急警報」

掲載日時 2015年09月29日 10時00分 [社会] / 掲載号 2015年10月8日号

 首都直下型巨大地震の前触れなのか。9月12日早朝、東京湾を震源とする強い地震が発生し、調布市で震度5弱が観測された。千葉、埼玉、神奈川の各県でも震度4を記録。震源の深さは約57キロ、マグニチュード(M=以下同)は5.2と推定され、中野区の女性(83)がベッドから転落し太腿を骨折するなど、1都3県で計15人がケガをした。
 今回の地震に関し、武蔵野学院大特任教授の島村英紀氏が説明する。
 「もし震源が浅い場所で起きていれば、揺れはもっと強く、被害はその程度では済まなかったでしょう。今年5月30日、小笠原でM8.1の地震が発生した際、私は東京湾、房総沖などで地震を誘発するかもしれないと警告を発していた。首都圏直下には、ユーラシアプレートの下に東から太平洋プレートが、南からフィリピン海プレートが沈み込んでいる。このようにプレートが3つも衝突しているのは世界でここしかないのです。しかも、そこへ3000万以上の人が住んでいる。国が想定している直下型地震はM7.2で、エネルギーは今回の一千倍にもなります。いつ発生しても不思議はないので、東日本大震災の教訓を忘れず、今から備えておくべきです」

 '05年にも千葉県北西部を震源としたM6の地震があり、足立区で震度5強を記録。ほか埼玉県南部、千葉県北西部と南部、神奈川県東部でも震度5弱だった。成田、羽田の各空港は点検のため一時、滑走路を閉鎖。東海道など各新幹線も運転を見合わせ、山手線など主要在来線や東京メトロもストップしている。島村氏はこれを「今回の地震の兄弟のような地震」と言う。
 また、さらに規模の大きい南関東を震源とした直下型の地震も、定期的に発生している。
 サイエンスライターが言う。
 「相模トラフを震源とした関東地震を除く、南関東を震源として起こる直下型地震を総称して、首都直下地震と呼ぶ。最近では千葉県東方沖地震(M6.7)があり、これが1987年。さらに2012年にも起きています(M6.0)」

 30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率を記した、全国地震動予測地図(地震調査研究推進本部発表)では、M6.8以上の地震が生じうる24の断層帯を選定し発生確率を示している。それを見ると、横浜市役所78%、さいたま市役所51%、千葉市役所73%、東京都庁でも46%。
 かなり高い数値に思えるが、理由は東京直下において、それまでフィリピン海プレートの下に潜り込んでいる太平洋プレートの深さがどれくらいなのかが分かっていなかったためだ。“恐らく30〜40キロ”程度と思われていたものが、現在では20〜30キロとされている。
 「それには東日本大震災の影響もあります。巨大地震によって日本列島の基盤岩は東へ5メートルも動いた。東京で動いたのは30センチ〜40センチ。この“ねじれ”を取り戻すために、関東地震も早く来るのではないかと言われているのです」(前出・島村氏)

 また、関東地震は220年の周期で起こるとされる。大正期の関東大震災から92年。その定説に従えば今後100年は大丈夫ということになるが、誘発を考えれば、10年以内の発生の可能性も高まっているというわけだ。
 「大きな地震を誘発する地震があるとは考えられるが、日本では件数が少ない。1933年の昭和三陸地震では、その数年前にオホーツクで深発地震があった。首都直下地震では、それぞれのプレートが単独で地震を起こしたり、プレート同士の相互作用によって地震を起こすケースもある。今回の地震が誘発を引き起こすかどうか定かではありませんが、巨大地震の発生リスクは非常に高まっていると言えます」(同)

 海の向こう、南米チリでは日本時間で17日午前7時54分、昨年に続く巨大地震が発生した。震源は中部イジャペルの西54キロで、震源の深さは25キロ。チリでは全土に津波警報が発令され、実際に4.8メートルの津波を記録。この影響で、日本の太平洋沿岸でも50センチ程度の津波が観測された。
 「2000年のスマトラ島沖地震の後、太平洋の周囲を取り巻く環太平洋造山帯の活動が活発です。今回のチリ地震は、スマトラから1万キロ以上離れているプレートで起きた地殻変動ですが、今世紀に発生した主なM8以上の大地震を見ていくと、太平洋を挟んであたかもキャッチボールをするかのように起きていることが分かります」(前出・サイエンスライター)

 '00年に太平洋の西側で7.9の大地震が発生すると、翌年、東側のチリ付近でM8.2の地震が発生。その後、'03年と'07年には西側に戻り、北海道方面で大地震が発生した。さらに'09年、同じ西側のニュージーランド北方で発生したM8.1の地震後の'10年に、チリ地震(M8.5)が起きている。
 「東日本大地震はその翌年。同じ西側(ニューギニア方面)では'13年にM8.1の地震が発生している。さらに昨年4月、東側のチリ沖で大地震が発生した。そして今年5月に小笠原でM8.1が発生。それに呼応するように、チリで今回の地震が起きている。なぜそのような現象になるのか。いまだメカニズムは解明されていません」(同)

 次は関東直下型となるのか。

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