美音咲月 2019年7月25日号

インタビュー 『サーキットの狼』 作者・池沢早人師(2)

掲載日時 2012年09月25日 12時00分 [エンタメ] / 掲載号 2012年9月27日号

インタビュー 『サーキットの狼』 作者・池沢早人師(2)

 マンガの中で主人公・風吹裕矢が乗る車は、全部僕が購入した順番で登場するんですよ。ロータス・ヨーロッパ、フェラーリ・ディノ、ランチア・ストラトス、その後はポルシェ等々。よく「国産車は乗らないんですか?」って聞かれるんですけど、トヨタ・2000GT以外にも、ホンダのNSXや日産・スカイラインGT−Rなどに乗りましたよ。もともと、目立ちたがり屋だから、派手なスポーツカーが多かったかもしれません(笑)。ただ、'70年代当時は、国産車と外国車の性能差がありすぎて、乗ってみたい車はあまりありませんでしたね。

 『サーキットの狼』の爆発的なヒットによって、ジャンプも飛躍的に部数を伸ばし、創刊直後は約10万部だった部数が、200万部を突破する破竹の快進撃を遂げていた。そして、『サーキットの狼』人気も、さらなる絶頂を迎えることとなる。

 当時のジャンプの専属契約料が、プロ野球の一流選手の年俸くらいでしたね。最盛期には8人くらいアシスタントを使っていたときもありました。でも、基本的に僕、仕事が速いんですよ。だから一週間の内、4日間を集中的に仕事して、残りの3日はドライブやゴルフに行ったりしてました(笑)。一度でいいから締め切りに追われて缶詰になってみたいと思い、わざわざ必要も無いのに編集部にホテル取ってもらったこともありましたね。まぁ、一種の憧れってやつです(笑)。編集者にとっては締め切りは守るし、扱いやすいマンガ家だったんじゃないでしょうかね。
 結局、連載は4年半にわたり続きました。その後、ゴルフ漫画などを描いていたんですが、'89年から週刊プレイボーイで『サーキットの狼IIモデナの剣』を連載しました。こちらはジャンプと違い、青年誌なのでお色気シーンが満載。主人公・モデナの剣は車も女も大好き。車に乗るか女に乗るか、そんなストーリー展開でした。まぁ、この辺の設定も自分の興味のある部分をそのままマンガにしています(笑)。モデナの剣は6年間連載しましたね。実は、続編の方が連載期間は長かったんですよ。
 そもそも、マンガ家になったきっかけっていうのも特になくて、物心がついたころから自然にマンガを描いていたという感じですね。小学生のころからペンを握っていましたよ。メジャーデビューのきっかけは、高校3年生の時に、ジャンプの第1回新人賞に応募して入選したことです。当時、少年マンガ誌は少年チャンピオン(秋田書店)が人気で、後発のジャンプは人気マンガ家がほとんどいなかったんです。そこで、新人の発掘に力を入れていたんですね。
 僕自身、デビューする前に50作品以上は描いていたんじゃないかな。多分、アマチュアとしては日本一の数だと思いますよ。とにかく描きまくっていたという記憶がありますね。で、気が付いたらマンガ家になっていたという(笑)。

 そんな池沢先生の現在の活躍の場は、マンガを離れてナント小説の世界。車雑誌『ベストカー』(講談社)で「スーパーカー値千金」を好評連載中だという。

 小説の内容は僕が今まで乗ってきた車の話が中心です。'70年代に乗っていた車の話が第1部、第2部は'90年代になる予定です。どちらも実体験に基づいているので、ストーリーを考えるのはそんなに苦労しませんね。ただ、小説は絵で見せることができないので、文章ならではの表現力や描写力を、日々勉強する毎日です。

関連タグ:池沢早人師インタビュー


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