片山萌美 2019年7月4日号

「面接」「ドッキリ」は“強姦”扱い?

掲載日時 2019年06月07日 22時00分 [事件] / 掲載号 2019年6月13日号

「面接」「ドッキリ」は“強姦”扱い?
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 女優の権利を守るための新ルールは、作品内容にも及んでいる。AVメーカー200社以上が加盟する団体「IPPA(知的財産振興協会)」も、件の強要問題を境に業界の健全化のために8つの提言や22条からなる『業界が守るべき規則』を発表。試験段階を踏まえて’18年から施行されたことにより、制作手順も全く別物になっている。例えば、女優の面接段階からメーカーは気を使うようになった。

 「女優の体の良し悪しが売り上げを左右するため、新ルールの施行前は面接段階からヌードにさせるのがお決まりでした。老舗メーカーの年配監督はおっぱいを触り、感度チェックと称して性器まで触ったり…。興奮極まり『抜いてくれ!』とお願いし、それに応える女優もいたほどです。当然、彼女たちから批判は出ましたが、プロダクション側も『大御所だから…』なんてなだめていました。やりたい放題だったのは間違いありません」(某AVプロダクション幹部)

 現在はセクハラ、パワハラを未然に防ぐために、面接では女優と監督を1対1にさせないように徹底。女性スタッフを立ち会わせるメーカーもあるそうだ。

 「強要問題で摘発された某メーカーでは、同じ過ちを犯さないよう、面接段階からビデオカメラで撮影しているよ。女優の裸の確認は、プロダクションから渡される写真のみ。だから現場で女優が脱ぐと、『あれ? 体がよくないな…』って監督がショックを受けることもあるよ(苦笑)」(前出・AV監督)

 キャスティングが決まれば、次は契約書だ。規則が適用されてからは、「挿入回数」、「射精回数」、「潮吹きの有無」など、事細かく撮影内容が契約書に記載されており、女優が納得して判を押さなければメーカーも撮れない決まりになった。

 「昔の台本なんて、紙1枚がザラ。設定だけ決めて、あとはその場のノリで撮っていることがほとんど。むしろ撮影内容をあまり教えない方が、女優は本当に感じて、いい表情をしてくれたからね。でも、現在は撮影前に誓約書を読み上げ、その様子も必ず録音・録画している。撮影が始まっても、台本に書いてある以外のプレイは撮れないので、盛り上がって潮吹き、中出しなんてしたら大変。撮影は一時中断、急いで追加の契約書を作成して女優さんに拇印を押してもらい、プロダクションにも確認するほど」(同)

 女優が事前に撮影内容を知っているということは、つまり「ドッキリ作品」、「ナンパ作品」も承知済み、ということになる。

 「ちょっと前にAVでは『出会って即挿入』というドッキリ作品がヒットして、実際に女優がスタジオに到着した瞬間に襲わせていたんだけど、今これをやると“強姦”と言われかねない。現在販売されているドッキリ作品の大半が、撮影前に男優、女優を交えてしっかり打ち合わせをしている。彼女たちも一応『ビックリ!』という演技はしてくれるけど、大根役者の場合、目も当てられない駄作に…(苦笑)」(同)

 同様に、AVで人気ジャンルだった「ナンパ作品」も、ルールの適用により縮小傾向にあるという。

 「ちょっと前まで、ナンパしたり、出会い系サイトやテレクラで出会った“半売春女”にお金を支払って販売している作品は実在した。中には了承を得てないものもね。当たり前だけど、現在はアウト。新ルール適用以降、流通している9割以上が無名女優をキャスティングした“作り”と言えるかもしれない。またナンパ作品で、その土地の名産品と素人女性を味わう“ご当地モノ”も多かったけど、これも“場所が特定できるものはNG”という新ルールに則りなくなった」(前出・AV流通会社社員)

 場所が特定されるという意味合いでは、コアなファンも多い「野外露出」も厳しくなってしまったという。

 「わずかに残っている露出作品も、公然わいせつ罪にならないように徹底する。AV専用のスタジオの庭で撮影する際、着衣なら問題はないけど、乳房が露出した時点で背景すべてにモザイクを入れる。これで問題になったのが露天風呂作品。人妻作品では定番シーンだけど、新ルールではNG。だから人妻モノは一時期販売停止が続出したり、再編集するために販売日が遅れたこともあったね」(同)

 露天モノ、ナンパモノ、ドッキリモノは、すべて本物ではなく“風”になってしまったのだ。

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