菜乃花 2018年10月04日号

カジノ漫遊記マニラ編 「オカダマニラ」潜入! フリーライター・山本智行

掲載日時 2017年09月07日 16時00分 [エンタメ] / 掲載号 2017年9月14日号

 日系企業が経営する史上初の大型カジノリゾートとして昨年12月、マニラにオープンした『オカダマニラ』が好調だ。総工費約4200億円、敷地面積45ヘクタールという破格のスケール。手掛けたのはパチンコ機器大手『ユニバーサルエンターテインメント』の創業者である岡田和生氏。早ければ2023年の日本国内のカジノ開業が囁かれる中、これに先立って現地で一戦を交えてきた――。

 一攫千金を狙って8月初旬、大阪から“魔都”マニラへ飛んだ。フィリピン最大のリゾート型カジノとして、日本のギャンブラーにも注目されている『オカダマニラ』を訪問するためだった。
 ニノイ・アキノ国際空港に着くと、いままで経験したことのない湿気と想像以上のギラついた太陽に軽いめまいを覚える。アウェー感満載だ。しかし、今回はいきなりの“飛び込み自殺”を避け、翌日、ぶらっと下見に出掛けることにした。

 厳重なセキュリティーゲートを通り、館内へ。ゴージャスな美女が2人も出迎えてくれ、一気にテンションアップ。思わず抱き締めたくなるようないい女だったが、警備員に自動小銃で蜂の巣にされそうなので自制した。
 早速、会員登録。その後はカジノエリアを偵察し、雰囲気を確かめた。見渡して驚いたのは、その広さ。7月に訪れた韓国・仁川の『パラダイスシティ』の3倍はありそうだ。スロットは何と2500台。バカラも200台ある。

 来る前は恐れていたマニラだったが、タクシーは安いし、思ったより治安もいい。しかし、コンビニ前でさえ警備員がライフルを提げているように、油断は禁物。実際、この6月にはオカダマニラと同じパサイ地区にある中国系カジノ『リゾートワールド・マニラ』で発砲放火事件があり、37人が死亡、67人が負傷している。
 犯人は負けた腹いせにやったフィリピン人。近い将来には同国人の入場は規制されるかもしれない。

 こんな背景もあり、オカダマニラでは安全面に一段と力を入れ、客層の質も高めている。車、タクシーは入場門を通過する際にトランクをチェックするのは当たり前。7000人近い従業員のうち、1000人が警備を担い、カジノ会場には常時、精鋭70人が張りついている。
 一方、この国には「働き方改革」など関係ないようで、ホテルの敷地内は24時間体制で3000人が工事に携わっており、早ければ9月に全室スイートの993室を完備。おいおい、砂浜のあるビーチ、超一流のレストラン21店舗を備えるという。

 いよいよ最終日。午後8時に会場入りした。帰りの早朝便まで約11時間。たっぷりと時間はあるが、早々にタマを失うと時間を持て余してしまう。競馬ゲームで1時間ほど遊び、ペース配分を守りながら得意の「大小」で勝負に出た。
 大小で大切なのは賭けるチップの強弱をつけること。いつものスタンス「1326」もしくは「1235」方式を基本に、自分なりにアレンジする。「1326」というのは賭けるチップの枚数。あとはカンを研ぎ澄まし、ひたすら4連勝を目指す。このゲームでありがちなのは「大」に張りたくなること。それと556とか566のような目が出ると、次に迷わず「大」に賭けたくなるから注意が必要だ。

 この日は珍しく上々の滑り出し。途中、中央のステージで肉感的なボンデージ姿の金髪女性ダンサーが踊り始めたが、まったく気にならない。そのとき、ふとひらめいた。いまだ。
 3個のダイスが同じ目になるエニートリプルに張った。出ると配当30倍。2度外れたが、何と3度目にラッキーパンチが入った。333。いつの間にか手元は5万ペソを超えた。日本円では10万円以上。今回の旅行代が出た。
 攻めるか、守るか。このあたりが最初の思案のしどころだが、時計をみると12時を回ったところ。少し前から隣の中国人が灰皿に置いたままのタバコの煙も気になり始め、ここでワンクッション入れることにした。

 ビールを注文して1人でも楽しめる機械の「大小」へ。サンドイッチをもらい、腹ごしらえ。ふと、そのとき、女性の視線を感じた。おそらくフィリピーナ。40歳を超えたところだろうか。よく言えば南沙織似。彼女のビールも注文してあげ、気がつけば、的中する度にハイタッチをする仲になっていた。
 向こうから近づいて来るなんて、怪しいと思いつつも、普段、モテない男の悲しい性。ビールの酔いも手伝って、エロ親父になっていた。すると、向こうから「スロットへ行こう」と誘ってきた。あまりノリ気ではなかったが、「少しぐらい付き合ってもいいか」と腕を組んで向かった。

 「私、きょう5000ペソ負けちゃった。もうお金ないの」
 タクシーの初乗りが40ペソということからも相当な額に違いない。聞き流せばいいのに同情か下心か、1000ペソを渡した。並んでスロットを打ちながら右手は彼女の太ももへ。その後も2度ほど1000ペソを渡したが、さすがにいつまでも構ってはいられない。
 「マッサージしてあげる。ここを出ようよ」
 やはり、そうきたか。一瞬興味本位でついていこうと思ったが、そこまで“取材”しなくていいだろう。ましてや、ここはマニラだ。彼女とはここで別れた。

 その後の展開は言うまでもない。一度失った流れは二度と戻ることはなく、すべて裏目。チップは倍々でなくなっていき、底をつきかけたところでタイムリミットの午前4時半になり、元金の4000ペソを残すのがやっとだった。
 いやはや、カジノには思わぬ“敵”も潜んでいる。

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