菜乃花 2018年10月04日号

会社の金でキャバクラ大豪遊 出向先で“今太閤”になった男③

掲載日時 2018年09月09日 23時50分 [エンタメ] / 掲載号 2018年9月13日号

金利だけで月額37万円
 その悪事がバレたのは、5カ月後の社内査察のときだった。クレジットカードでの不審な飲食店での使い込みが発覚し、大塚を問いただすと認めたが、「犯罪者に犯罪者と言われたくない」などと反論された。
「どういうことだ?」
「会社に対するビジネス上の考え方の違いだ」
「何を言ってるんだ!」
「違法行為に対して、違法行為で向かっただけだ」
「ただ、遊ぶ金が欲しくてやっただけだろうが!」
 会社側は直ちに大塚を懲戒解雇にした上、弁護士と公認会計士に調査を依頼した。その結果、会社側の損害は8000万円近くに及んでいることが判明した。報告を受けた親会社の弁護士は「今すぐ一括返済しないと警察に告訴する」と大塚を追い込み、「せめて分割にしてくれ」という大塚の申し出を拒否した。
 大塚は必死でアルバイトをして稼いだが、70〜80万円ほどにしかならなかった。さらに実家からこんな電話がかかってきた。
「お前、何やったんだ。会社から請求書が届いたぞ」
 それは身元保証人になっていた実家の両親に3000万円の賠償を求める“督促状”だった。大塚は青ざめ、「警察に自首する」と親会社の弁護士に相談したが、先手を打って会社側が被害届を出したため、警察に出頭を求められ、業務上横領容疑で逮捕された。
 会社側は民事訴訟も起こし、「最終的に弁護士や公認会計士に依頼した調査費用や印紙代、弁護士への報酬などを合わせると、8887万8069円の損害が生じている」と主張した。
 大塚の裁判は刑事と民事が同時進行し、大塚はその苦しさから逃れるために民事では言われるままの金額を支払うと約束。それまでかたくなに拒否されていた「分割での支払い」を了承してもらい、和解が成立した。これを受けて刑事でも執行猶予付きの有罪判決が言い渡された。
「勤務先の皆様、訳の分からないことをして、本当に申し訳ありませんでした。キャバクラ店の関係者の皆様にも、結果的にイヤな思いをさせてしまい、申し訳ありませんでした。自分の犯罪は一生消えないと思います。でも、いつか『あの人、変わったな』と言ってもらえるように、残りの人生を生きていきたいと思います」
 大塚は再び学生時代の先輩の下で働いて、損害賠償を支払っていくというが、金利だけで月額37万円という途方もないものだ。それを元金がなくなるまで支払っていけるのか。本能に任せて行動すると、ロクなことにならないようである。
(文中の登場人物はすべて仮名です)

関連タグ:男と女の性犯罪実録調書

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