菜乃花 2018年10月04日号

米国の象徴・ハーレー代理店破産で連鎖が危惧されるオートバイ市場

掲載日時 2018年08月23日 15時00分 [社会]

米国の象徴・ハーレー代理店破産で連鎖が危惧されるオートバイ市場

 大きさ、ワイルドさでアメリカの象徴ともいえるハーレーダビッドソンだが、揺らぐはずもないその巨体が崩れようとしている。7月18日、大型バイク『ハーレーダビッドソン』の正規販売代理店として愛好家に知られ、ハーレーダビッドソン新宿を運営してきた村山モータースが、東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 ハーレーダビッドソンといえば、ハーレー乗りが米国大陸を横断する内容の米国映画『イージーライダー』に代表されるように、カウンターカルチャーの代名詞とされ、日本国内でも団塊の世代を中心に、いまでも憧れのブランドだ。

 「最近は、トランプ大統領が仕掛ける貿易戦争によるEUからの報復関税引き上げの影響を回避するために、米国にあったEU向けの生産工場をEUへ移転することを決定し、トランプ大統領から名指しで批判されるなど話題に事欠かない。しかし、ブランド力が通じる世代の高齢化が進むとともに、最近の売上は低迷。これは日本だけではなく、米国など先進国でも同じ動きを見せているのです」(業界関係者)

 そこからは、各二輪メーカーが抱く業界全体に対する危機感を垣間見ることができる。

 「今、自動二輪業界は自動車と同様に電動化の波が押し寄せている。電動バイクを開発する新興企業が世界各国で勃興しており、ハーレーのみならず、ホンダ、ヤマハ、スズキ、川崎重工などの日本勢の老舗メーカーも、ブランド力だけでは強いアドバンテージを見いだせなくなりつつあるのが現状です」(同)

 国内に目を向けると、2017年の二輪車の販売台数は前年比10%増の38万3613台と4年ぶりに増加に転じたが、ピーク時だった1980年の約237万台と比べると、この30年で二輪市場の縮小は急速だ。

 「'07年に施行された改正道路交通法により路上駐車が厳しくなり、“ちょっとそこまで”という自動二輪車の最大の魅力がなくなってしまったことも大きい。まずは、実態を完全に無視している現在の道路交通法の改正に、官民挙げて取り組むことに注力するべきではないでしょうか」(モータージャーナリスト)

 来年、ハーレーは電動バイクの発売で勝負を賭けるようだが、ファンからは「静かなハーレーはハーレーじゃない」の厳しい意見も出ている。

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