葉月あや 2019年5月2日号

問題噴出の社会福祉法人『東輝会』に“正す会”が結成される

掲載日時 2019年03月23日 22時20分 [社会]

問題噴出の社会福祉法人『東輝会』に“正す会”が結成される
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 岡光序治(おかみつ・のぶはる)元厚生事務次官は1996年、特別養護老人ホームの補助金交付に便宜を図った見返りに利益供与を受けたという収賄罪で懲役刑に処せられた人物だ。同氏は現在、生まれ故郷の広島県庄原市に事務所を構え、2つの特養を統括する社会福祉法人『東輝会』の理事長にこの4月から就任する予定だ。

 「この東輝会は財政的に厳しい状態が続いていました。で、2018年4月1日に石橋良三氏が理事長に就任した際、B氏に経営状況について相談したのです。依頼を受けたB氏は複数の金融機関からの借入金を一本化、その上で無担保、低金利の新規の融資を受けられるように導いたのです」(同法人の問題に詳しいA氏)

 その結果、東輝会は当座の資金にメドが付いたわけだが、この借入の中に辞任した大野東俊前理事長の退職金5000万円が含まれていた。運転資金さえも苦慮しているのに前理事長に退職金とは、耳を疑う話だが、そもそも東輝会の定款には退職金の規定は存在していなかった。

 「それで退職金項目の追加規定を理事会で議決し、全員一致の決議となったのです。前理事長は寄付金の分も含めて1億円を要求し、結局5000万円で折り合ったのですが、最終的になぜか5250万円となっています」(同)

 実は東輝会には、前理事長の退職金以外にも複数の疑惑が浮上しており、不審を抱いた関係者数人が「東輝会を正す会」を結成した。A氏の話を引き取る形で「正す会」のメンバーの一人C氏がこう言う。

 「この退職金に関しては不審な点が多々あり、中身の精査が必要です。今期決算後に決算書の公開義務があり、監督官庁である県の指導の下、協議を進め対応するつもりでいます」

 そもそも石橋体制が発足したのは東輝会を立て直すのが目的で、その再建資金として借り入れた資金を退職金に充てることはまったくの筋違いだ。

 「東輝会の定款に退職金の規定を新設したことが背任行為に当たるのではないですか。本決議議事録に署名・捺印した理事および監事は東輝会に対する不法行為の責めを負わなければなりません。前理事長は退職金を東輝会に返却すべきです」(C氏)

 やはり“正す会”メンバーの1人D氏もこう指摘する。
「退職金の問題だけではありません。前執行部の東輝会に対する特別背任や利益相反行為に抵触する疑惑も浮上しています。とにかく事業運営の透明性が求められ、執行部の相対的な監視機能と独立性の強化が急務なのです」

 石橋新体制は、大野前理事長の退職金問題など“負の遺産”が次々と噴出し、就任から1年もたたない12月28日に石橋理事長は辞任し、石橋時代の理事、監事のほとんども一掃された。

 実はこの“政変劇”の渦中で、4月から理事長に就任するのが岡光元次官なのである。そして興味を引くのは、この政変の陰の主役が小野功恵氏と指摘されていることだ。というのも小野氏は、退職金問題の当事者である大野前理事長の次女なのである。つまり、政変劇の裏には、旧体制側の巻き返しがクッキリと浮かび上がる。

 岡光新理事長は“正す会”とどう向き合うのか。


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