コロナ終息衆院解散、東京都知事「7・5」ダブル選挙が浮上

政治・2020/04/13 18:00 / 掲載号 2020年4月16日号
コロナ終息衆院解散、東京都知事「7・5」ダブル選挙が浮上

小池百合子

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 東京五輪が新型コロナウイルスの猛威により延期が決定した。さらに東京を中心に新型コロナウイルス患者が急増しロックダウン、いわゆる首都封鎖の足音も忍び寄っている。

 政府は3月26日までに新型コロナウイルス感染症対策本部を設置した。緊迫度を増す中、永田町では早期解散、東京都知事選とのダブル選挙説が急浮上している。なぜ、このタイミングなのか。全国紙政治部官邸キャップが明かす。

「3月25日、自民党の二階俊博幹事長が都内で行った講演で年内解散の可能性について『当然ある』と述べ、解散風に一気に火がつきました。問題はいつやるかのタイミングです」

 安倍首相周辺で囁かれ始めたのが、7月5日投開票、そう、五輪開催で当初の予定より早まった都知事選とのダブル選挙だ。二階幹事長側近が言う。

「実は、安倍首相と小池都知事は3月5日に極秘会談しているのです。5日というのは全国一斉休校(3月3日)が始まった直後だ。もっとも、新聞などが毎日掲載している『首相動静』には『小池』の『小』の字もない。番記者の目を完全に欺いた、まさに極秘中の極秘会談だったのです。そこで2人は『五輪延期』に合意したといわれている」

 そして、「五輪延期」合意とともに、さらなる密約が交わされたという。

「IOCのバッハ会長を五輪延期で説得する話と同時に、安倍首相は都知事選で小池氏を全面支援することを約束した。その上で自民大勝を狙い都知事選と総選挙のダブル選を仕掛けることを漏らしたのです。もちろん、その場で2人が確認し合ったのは、何が何でも都知事選告示の6月18日、7月5日投票日までに新型コロナを制圧することが必須条件となった」(同)

 都知事選とのダブル選挙という早期解散が安倍首相にとって、いかにプラスになるかについて別の政治部記者が解説する。

「一番の利点は、早期解散なら確実に勝利できるということ。というのも、コロナ対策で連日前面に出ている安倍首相の支持率は上昇している。小池氏と密談した3月5日時点で3月の最新世論調査結果は出ていなかったが、一斉休校や水際対策など次々と『よくやった』という反応が官邸に寄せられていた。安倍首相は支持率が確実にアップしている手応えを感じ始めた。実際、内閣支持率は軒並みアップし、3月のFNN(フジテレビ系)世論調査では、ポスト安倍候補として安倍首相自身が石破茂元幹事長を抑えて久々にトップに返り咲いたほど」

 小池都知事の人気はどうか。

「2017年の総選挙で小池氏は、新党をつくり、中央政界を牛耳る野望が『排除する』発言で大失敗した。これに懲りた小池氏は地道な都政を展開する一方、一度、壊れかけた公明党とも関係を修復した。これが功を奏し、再選に向けて公明党はいち早く『小池支持』を打ち出し、安倍首相の背中を押したのです」(同)

 東京五輪関連でいえば、マラソンコースの札幌移転問題でIOCと対決し、都民から支持された。「ロックダウン」という失言はあったものの、新型コロナ対策でも闘う姿勢を猛アピールし、存在感を示している。

「コロナの追い風で4年前の都知事選から対立していた自民党都連も小池再選支持で矛を収めざるを得なくなった。機を見るに敏な官邸周辺からもダブル選の極秘シミュレーションが漏れ始めたのです」(自民党幹部)

 極秘シミュレーションとは、(1)東京五輪延期(2)政府が新型コロナ対策で緊急事態宣言を出す(3)60兆円規模の空前の緊急経済対策(4)コロナが終息方向へ向かえば、消費税減税を含め税制改正(5)国難突破解散をぶち上げ6月解散、7月5日に都知事選とダブル選挙を強行する、ことだ。

「コロナ禍で世界経済はガタガタだ。米国を筆頭に時間が経てば経つほど、世界大不況は深刻になっていく。だから安倍首相は日本経済がグチャグチャになる前の早期解散を急ぐわけです」(同)

 選挙準備で野党は足並みを揃える気配がない。刻一刻と経済が悪化している中で、次々とコロナ対策を出しダブル選挙を押し切れば、安倍首相と小池都知事の権力は盤石なものとなる。その後、安倍首相は岸田政調会長へ政権を禅譲しキングメーカーとして君臨する…。

 障壁は、自民党内でマグマのように溜まりつつある不満どう解消するかだ。政界消息筋が語る。

「安倍首相側近といわれた萩生田光一文科相をはじめ、文科省関係者は一斉休校時、結果論を後で知らされ蚊帳の外状態だった。休校の筋書は官邸のラスプーチン、今井尚哉総理補佐官ら経産省主導です。党内からは『唐突』『独断』と一斉に不満の声が上がった。森友学園事件の財務省職員の自殺遺書や、河井克行・案里夫妻の選挙違反にも党内で不満が溜まっており、爆発寸前ですよ」

 先の自民党幹部が続ける。

「コロナ終息による解散総選挙の党公認を、安倍首相と二階幹事長は一手に握るわけですから抵抗勢力などできるわけがない。不満を持つ党内分子には公認と党からの選挙資金援助で揺さぶれば、不満分子も口を閉ざしますよ。早期の解散は党内を一枚岩にして岸田政調会長へ禅譲するにも有利に運ぶ」

 最大の焦点はコロナ禍を5月までに制圧できるかだ。安倍首相と小池都知事の運命は“この1点”にかかっている。

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