林ゆめ 2018年12月6日号

専門医に聞け! Q&A 飲酒と骨粗鬆症

掲載日時 2018年04月15日 08時00分 [健康] / 掲載号 2018年4月19日号

 Q:76歳の父が左大腿骨頸部を骨折しました。親が骨折すると、子供も年をとると骨折しやすいとか。骨量は年相応で骨粗鬆症の心配はないとのことですが、将来の骨折の危険を減らすようなサプリメントはありますか。(56歳・公務員)

 A:骨粗鬆症の薬物治療ガイドラインでは、ご両親が骨折したことがあれば、骨量減少の程度が軽くても薬の服用を開始したほうがよいと推奨されています。ご相談の方は56歳で、骨量も年相応とのこと。薬は適用外です。しかし、長生きのリスクも考えていかないといけない時代ですし、ご心配なのも分かります。
 昨年、慶応大学整形外科から面白い知見が公表されました。酒を飲むと顔が赤くなる人は、骨粗鬆症による大腿骨骨折を起こしやすいという報告です。
 アルコールを分解するときに働く酵素ALDH2に関係する遺伝子多型には、3つのタイプがあります。研究グループは、これらのうち、お酒を飲むと赤くなる体質の原因となる遺伝子多型「rs671」に注目しました。

●予防にビタミンE
 大腿骨近位部骨折を起こした92人(骨折群)と骨粗鬆症でなく太腿骨近位部骨折も起こしていない48人(正常群)の遺伝子DNAを分析しました。結果、骨折群ではrs671の保有率が高く、骨折リスクが正常群の2.48倍高まることが判明したのです。「お酒を飲むと赤くなることが、遺伝子検査をしなくても骨折のリスク遺伝子を保有しているための手がかりになる」ことも分かったといいます。
 飲酒が骨折を引き起こすのは、アルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドが骨芽細胞の機能障害を起こすことが原因です。研究グループは、機能不全を起こした骨芽細胞にビタミンEを添加することで、機能不全を回避できることを試験管内で確認したと述べています。
 ご質問の方が、お酒が飲める体質かどうかは分かりません。どちらにせよ、将来の骨折が気になるなら、ビタミンEのサプリを摂取するとよいでしょう。ビタミンEを多く含む食品には、塩分なしの素焼きアーモンドの常食がお勧めです。

牧典彦氏(ほほえみクリニック院長)
自律神経免疫療法(刺絡)やオゾン療法など保険診療の枠に捕われずベストな治療を実践。ほほえみクリニック(大阪府枚方市)院長。牧ヘルスケアグループ理事。いきいきクリニック(大阪市北区)でも診察。

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