二階幹事長引退？ その条件とは？

閉じる

菅首相は、二階俊博幹事長の交代を含む党役員人事を9月上旬に行う方針を固めたらしい。以前より噂になっていた二階幹事長引退が現実味を帯びてきた。

自民党幹事長という役は、一般企業だと人事部長と財務部長を兼任しているようなもので、人事と金をつかんでいるのだから、大変な権力だ。

2019年では、二階幹事長に10億円以上の政策活動費が支払われている。2016年からずっと幹事長をつとめており、これまで二階幹事長に流れた金は合計37億円以上だという。

いまの二階幹事長は、国民にも自民党議員にも評判が悪い。昨年夏、日本中がコロナ禍にあえいでいるときに、GoToキャンペーンをゴリ押し。二階幹事長はじめ観光族議員らが観光団体から、4200万円の政治献金を受け取っていたことが発覚している。

政府が、国民に5人以上の会食はするなと要請しているのに、昨年12月に8名を集めたステーキ会食をやる。今年8月、デルタ株で医療崩壊しかねない真っ只中、5人で会食を行ってしまうなど、問題行動も多い。

それに対しての二階降ろしである。

二階幹事長は「自分には遠慮せず人事をやって欲しい」と容認の構えだが、二階幹事長を降ろすにしても、絶対に裏に何か条件があるはずだ。

二階幹事長はすでに82歳。政界を引退して3人の息子の誰かに代を譲りたいであろう。最初後継者候補であった長男は何かと評判が悪く、次男は先日夜遅くに銀座で酩酊しているところを、週刊誌に撮られている。

いまの後継者候補は、父親の秘書をやっている三男である。二階幹事長引退の条件は、この三男への世襲だろうか？

二階家地盤の和歌山３区から、参院幹事長の世耕弘成氏が衆院への鞍替えで出馬という噂がある。引退の条件があるとすれば、この世耕氏を和歌山3区から出させないということだろうか？

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008～2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。