菜乃花 2018年10月04日号

テレビ朝日・吉田慎一社長 異例の短期交代劇の“裏舞台”

掲載日時 2016年05月27日 15時00分 [社会] / 掲載号 2016年6月2日号

 “皇帝”はいらなかった−−。先ごろ発表になったテレビ朝日ホールディングス(以下HD)の人事を巡り、朝日新聞グループ内でこんなつぶやきが広がっているという。

 話題になっているのは、HDとテレビ朝日の社長を務めてきた吉田慎一氏(66)の、テレ朝社長辞任だ。吉田氏は朝日新聞政治部出身で、同社常務などを歴任後、'14年にテレ朝に移ったばかり。生え抜きとしては初の社長だった早河洋氏(72)が会長になった人事だけに、長期政権との噂もあった。しかし実際には、テレ朝内部の吉田氏や朝日新聞への反発は相当なものがあったという。
 「かつては新聞がテレビを抱える構造だったが、今では株の所有率は30%を割り込んでいるし、業績だってテレビの方がはるかにいい」(テレ朝社員)

 確かにここ数年、テレ朝の視聴率は上昇した。対する朝日新聞は部数も700万部割れ目前。しかも、一連の誤報や謝罪騒動で、信用は地に落ちたままだ。
 「加えて吉田氏のキャラクターも災いした。朝日新聞時代から我がままで勝手、失敗はすべて部下の責任にする、入社させた親族が地方で失敗した責任も人材育成の悪さにすり替えるなど、悪評が絶えませんでした。一連の騒動についても、吉田氏は事実関係を認めようとしなかったが、木村伊量前社長が吉田氏をテレ朝に追い払った後に調査し、公表を進めたというのがもっぱらの見方です」(朝日新聞関係者)

 テレ朝でも『報道ステーション』の古舘伊知郎キャスターの降板、ショーンK氏の経歴詐称を見抜けずに謝罪などなどの騒動がボディーブローのように効いたことは間違いないところ。
 ある朝日新聞の現役記者はこう話す。
 「吉田氏の社長退任の噂はゴールデンウイーク前から少しずつ広まっていた。局内での支配力を強めようとしたことが、早河氏ら生え抜き社員の猛反発を買ったと聞いている」

 この見方を裏付けるように、新社長にはテレ朝生え抜きの角南源五氏(59)が就任し、早河会長は留任する。
 HDの社長にはとどまる吉田氏だが、編集畑ばかり歩いてきただけに経営の手腕は全くの未知数。かつて、朝日新聞出身のHD社長は比較的長くその職にあるとされたが、ひょっとすると2年後の任期切れの頃には、より強烈な逆風が吉田氏に吹いているかも…。

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