園都 2018年6月28日号

豪州の雌ウミガメ急増! 地球温暖化で「種の自然消滅」危機

掲載日時 2018年02月02日 08時00分 [社会] / 掲載号 2018年2月8日号

 1月上旬、米海洋大気局とカリフォルニア州立大学および世界自然保護基金(WWF)豪州支部は、オーストラリアのグレートバリアリーフで、気温上昇のためにアオウミガメがメスで生まれてくる確率が上がり、種が自然消滅する危険が高まっているとの調査結果を発表した。

 生物のメス化については以前から“環境ホルモン犯人説”が提示されているが、なぜ地球の温暖化によってメスのウミガメばかりが生まれてくるのか。
 「ウミガメについては2014年に英科学誌『ネイチャー』が、大西洋のカーボベルデ共和国の島々で卵からかえるウミガメを調査したところ、最もオス・メスの割合の偏ったところでは、全体の93.6%がメスだったとの調査結果を発表しています。人間は性染色体によって性別が決まる遺伝性決定(GSD)の生き物ですが、カメなどの爬虫類は孵化時の環境温度によって性別が決まる温度依存性決定(TSD)という性決定を持っている。約29℃がオス・メスが50:50で生まれてくる分岐ラインと言われ、それよりも温度が高まるとメスが生まれる割合が増えるとされています。つまり、近年の地球温暖化によって砂浜の温度が上昇した結果、メスのウミガメが生まれる割合が高まっているというわけです」(サイエンスライター)

 WWFの豪州支部代表は「メス化は北部海岸が顕著(99%以上)で、事実上、オスが生まれてこない状況となっている。これは、北部のアオウミガメの長期的な生存を脅かす事態だ」と述べている。このため、環礁のある豪クイーンズランド州の環境遺産保護当局は、産卵地の砂の温度を下げるため、日陰を作る、人工的に雨を降らせるなど、さまざまな措置を現在試行中だ。
 ロシアの極東やシベリアの各地では、平年の気温より10℃以上低い氷点下50℃台になるなど、北半球は大寒波に見舞われているというのに…。

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