紗綾 2019年8月1日号

“検閲国家”中国! 記事はもちろん教科書から文学作品まで…

掲載日時 2019年07月09日 21時45分 [社会]

“検閲国家”中国! 記事はもちろん教科書から文学作品まで…
画像はイメージです

 中国のネットメディアの見出しや内容は、ほとんど同じだ。トップニュースは、ほぼ例外なく習近平国家主席に関するものだらけ。その理由は、独自の取材や評論は禁止されているからだ。

 「政府の管理部門から一日に何度も各メディアの管理者に『皆いますよね』という符丁を付けたショートメッセージが届くのです。独自取材で出張していなことへの確認です。記事に関して1から10まで事細かく指示されるので、どこのネットメディアも似通ったタイトルに同じ内容になるのです」(中国ウオッチャー)

 当局の指示に従った結果、どこもほぼ同じ内容になるわけだ。

 「多くの記者が自由に書ける場所を求め、紙媒体から『新浪』や『網易』などの新興ネットメディアに転職したのです。2015年1月に共産党や政府が、『国家インターネット情報弁公室』からの命令として、ネットメディアの記者も政府が発行する記者証がなければ取材できない仕組みを導入したのです。結局 ネットメディアからも記者は去って行くことに…」(同・ウオッチャー)

 ネットメディアがこのありさまだから、教科書も右に同じ。中国の憲法は信教の自由を保障しているが、昨年改正された「宗教事務条例」は宗教活動の場所や条件を厳しく制限し、事実上、信教の自由を奪った。その影響で、今年改訂された中国の小学生向けの教科書から、外国文学作品の中の「神様」や「聖書」などの表現が削除された。これも共産党政権が進める宗教への締め付け政策の一環だ。

 「アンデルセン童話で、日本でも誰でも知っている『マッチ売りの少女』は、年の瀬も押し迫った大みそかの夜、小さな少女が1人、寒空の下でマッチを売るという話です。改訂された教科書では、旧版にあった『星が流れ落ちるとき、魂が神様のもとへ行くのよ』という祖母のセリフが『星が流れ落ちるとき、人がこの世を去るのよ』に変わっていました。また『ロビンソン漂流記』では、主人公が難破船から3冊の聖書を持ち出す場面が『数冊の本』に変わり、ロシアの小説家チェーホフの作品『ワーニカ』でも教会での祈りやキリストが省かれるなど、少なくとも10カ所で表現の変更や削除が確認されています」(同)

 原作のままでも宗教と結び付くとは思えない。過敏すぎると言わざるを得ないだろう。


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