葉加瀬マイ 2018年11月29日号

あまりの激痛が走り七転八倒 夏場に多発する「尿路結石」に注意!(1)

掲載日時 2018年08月19日 12時01分 [健康] / 掲載号 2018年8月23・30日合併号

 たった数ミリの石が詰まることで、激しい痛みを伴う「尿路結石」。日本人男性の7人に1人、女性の15人に1人が一度は経験するという厄介な病気だ。特に今年のような猛暑が続くような時は要注意。ある統計によると、気温の上昇と比例して尿路結石の患者が増えるという。それは、大量の汗をかくと尿が濃縮されて結石が大きくなり、尿路で詰まりやすくなるからだ。

 尿路結石は、尿路系に沈着する結晶の石のこと。もしくは、その石が詰まったことで起こる症状のことをいうが、結石の位置によって呼び名も違ってくる。

 「腎盂」や「腎杯」もあれば、「腎臓結石」、さらに尿管に下がってくれば「尿管結石」、尿道に引っ掛かっていれば「尿道結石」。また、サンゴのような形をした腎臓内の大きな結石は「サンゴ状結石」となる。

 これらを総じて「尿路結石」と呼んでいる。

 それではなぜ、この尿路結石は激痛を伴うのか。東京社会医学研究センター理事、村上剛氏はこう語る。

 「結石の痛みというのは、【痛みの王様(king of pain)】といわれるほど激しいもので、人によって、脇腹や背中辺りから発する痛みは倒れ込むほどの衝撃があり、七転八倒して病院に運ばれる患者さんも多い。結石というのは、腎臓の奥にある乳頭という場所で作られます。それがある程度の大きさになると、そこからはじき出され、入管に落ちてくることで痛みを感じるようになるのです。結石が移動する際に尿管が直接刺激されて出る痛みもありますが、激しい痛みは腎臓の内圧が高まることで起こります。尿管の直径は広がっても5ミリ程度で、それよりも大きな結石は尿管のどこかに詰まってしまう。尿管が塞がれているのに腎臓では尿が作られるため、尿管の上流に尿が溜まっていく。そうなると腎臓の被膜が伸ばされ、そのときに激痛が起きるのです」

 では、尿路結石の治療はどうするのか。結石の大きさが5〜6ミリ程度なら利尿剤や尿管拡張剤を服用し、水分を多く摂るなどして自然に排石させる。しかし、7ミリ以上の結石や1カ月以上も排出されない場合は、外科治療が一般的だ。

 日本尿路結石症学会などのガイドライン作りにもかかわった医学博士の内浦尚之氏はこう説明する。

 「主に腎臓で出来た石は、尿管に落ちてくる。それを専用の装置で体外から衝撃波を当てて石を砕くESWL(体外衝撃波砕石術)という方法が1980年代半ばに国内に導入されて以来、治療の主流になってきました。それまでの手術と比べて患者の負担は大きく減りましたが、衝撃波で他の組織を傷つける心配が残ります。結局、これまで砕いた石の破片は、自然に出てくるのを待つしかなかったのです」

 ところが、数年前に内視鏡を使ったTUL(経尿道的尿管砕石術)という治療法が広まってきた。これは、尿道から細い管を入れて、その先端に付いたレーザーで石を粉砕、そのまま結石片を回収して、体外に取り出すというもの。しかし、石の大きさ次第で誰にでも適用できるわけではないという。

 だが、石を確実に取り除けるTULは患者の満足度が高いといわれており、早くから導入している金沢医大病院では、ESWLとTULの治療数を比べると、TULのほうが上回っているというのだ。

 また一方で、自然排石を早める新薬の治験が進められている。専門家によれば、海外では効果が認められ、国内でも3年以内には、10ミリ以下の結石なら自然排石ができる見込みだという。

 このように激痛を伴い、ひどい症状の場合は手術も必要な尿路結石。さらに、半数近くが再発するともいわれている。もし、なってしまった場合、再発を予防するためにはどうしたらいいのだろうか?

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