菜乃花 2018年10月04日号

LiLICoオススメ「肉食シネマ」 逆境もすべて、夢をつかむためなんです! 『ブルックリン』

掲載日時 2016年07月08日 18時00分 [エンタメ] / 掲載号 2016年7月14日号

LiLICoオススメ「肉食シネマ」 逆境もすべて、夢をつかむためなんです! 『ブルックリン』

 お仕事お疲れ様です。映画の評価ってそれぞれの好みなので、紹介する時はすごく悩みます。私が雄叫びを上げたくなるほど気に入ってても、他の人はそうでもなかったり…。
 今回の『ブルックリン』も、他の国に渡って暮らす内容なので、“私自身と被るから面白いと思っているのではないか…”と悩みました。でも、知り合いの男性に聞いたら「海外は行ったことないけど、素敵な映画だと思いました」との返事だったので、安心して紹介しようと思います!

 確かに海外に限らず、単身赴任だったり、いろんな事情で生まれ育った町を離れてる方は多いかもしれません。これは、アカデミー賞作品賞、脚色賞、主演女優賞にノミネートされた作品なので、とても上質に仕上がっています。主演は、さまざまな賞をこの作品で受賞したシアーシャ・ローナン。13歳のときに『つぐない』でアカデミー賞助演女優賞の候補になったその演技力は本物です。
 透明感溢れるシアーシャの今回の役柄は、口うるさくて偏見だらけの店主のいる食品店で働く女性。毎日にうんざりですが、他に働く場所がなく我慢しています。でも、愛する姉がアメリカで働くチャンスを与えてくれるんです。

 夢を描き、アイルランドからニューヨーク・ブルックリンへ。母と姉との別れ、ニューヨークに着いたものの、不安でモヤモヤする心。ホームシックになってもこの時代はまだ船旅。すぐには帰れません。時間をかけて夢を見つけ、チャンスを掴むために来たのです。憧れの職業につく理想の生活のために我慢するしかない。
 そんな孤独の中での男性との素敵な出会いで、幸せに見えた未来。でも、アイルランドからの突然の悲報で故郷へ逆戻り! 家族の気遣いを考えると胸が痛みます。アイルランドとブルックリン、あまりにも違う生活環境は、まるで2人の自分がいるようです。

 私は日本ではLiLiCoであって、スウェーデンに帰れば、変装しなくても自由に歩ける父の娘です。でも、私にはこの主人公と同じく夢があって、たくさんの犠牲を払いながらも楽しく次の目標に向かってます、ここ日本で。輝きたい自分、そして満足する人生のためにです!
 映画の中のインテリアや衣装、そして1950年代というのも魅力的。自分の人生を選ぶ力ってやはり、すごいなーと思った作品。みんなも、好きなことに向かってくださいね!

画像提供元:(C)2015 Twentieth Century Fox. All Rights Reserved.

■『ブルックリン』
監督/ジョン・クローリー 出演/シアーシャ・ローナン、ドーナル・グリーソン、エモリー・コーエン、ジム・ブロードベント、ジュリー・ウォルターズ 配給/20世紀フォックス映画 7月1日(金)、TOHOシネマズ シャンテ他全国ロードショー。
 1950年代。アイルランドの小さな町に住む、大人しく目立たない性格の少女エイリシュ(シアーシャ・ローナン)は、姉の勧めでニューヨークへ渡米することを決める。生まれ育った町とは異なる大都会での生活に、戸惑うエイリシュ。しかし、同郷の神父(ジム・ブロードベント)が、ブルックリン大学の会計士コースを受講するよう勧め、それをきっかけに少しずつ前向きになっていく。そんな中、あるパーティーでイタリア系移民のトニー(エモリー・コーエン)と出会い、彼の誠実さに少しずつ心を開いていく。ところがある日、彼女のもとに故郷からある悲報が届き…。

■LiLiCo:映画コメンテーター。ストックホルム出身、スウェーデン人の父と日本人の母を持つ。18歳で来日、1989年から芸能活動をスタート。TBS「大様のブランチ」「水曜プレミア」、CX「ノンストップ」などにレギュラー出演。ほかにもラジオ、トークショー、声優などマルチに活躍中。

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