葉加瀬マイ 2018年11月29日号

女郎蜘蛛の罠 1億6000万円貢がせた熟女デリヘル嬢(3)

掲載日時 2017年10月23日 23時00分 [官能] / 掲載号 2017年10月26日号

 事件発覚の半年前、ようやく美奈から〈裁判が終わった〉という連絡が来た。
 〈裁判終結の費用を払わなければならない。626万円必要だが、弁護士が100万円用意してくれた。あと526万円貸してほしい。そうしないと預かり金が下りない〉
 船橋が必死で工面して振り込んだところ、〈夫と夫の父親が異議申し立てをしたので、裁判はやり直しになった。新たに“預かり金”として295万円必要。それを支払わないと、今までの預かり金が返ってこなくなる〉と言われ、またもその金を振り込んだ。

 さらに、ここからは詭弁としか言いようがないような金の催促が続いた。
 〈あなたから借りていたお金は別の借金で闇金に差し押さえになってしまった。裁判所に払う費用が手元になくなったので、あと126万円を貸してほしい〉
 〈弁護士が立て替えてくれている消費者金融への返済を一括でしなければならなくなった。59万円を用意しないと、民事裁判の件がダメになってしまう〉
 〈控訴審は途中で終わり、夫とその父親にこちらも若干の和解金を支払わないといけないことになった。夫に288万円、父親に12万円を払えば解決する〉
 船橋も金を返してもらいたいばかりに、まともな思考能力がなくなっていたのかもしれない。〈インフルエンザで入院してしまったので、裁判自体がやり直しになった〉などと、誰が聞いてもおかしな理由で裁判は振り出しに戻り、また美奈から金をせびられる日々が始まった。

 それが発覚したきっかけは、船橋に金を貸していた知人の一人が「金を返してくれない」と船橋の妻に電話で相談したことだった。
 「おかしなことばかり言ってるんだ。『裁判が終われば、お礼として、利息も含めて1億8000万円が返ってくる』って。騙されているんじゃないか?」
 船橋の妻が弁護士に相談したところ、「それは100%詐欺です」と断言され、警察に相談。美奈は詐欺容疑で逮捕された。だが、騙されていた期間が長すぎて、美奈に貸していた金が詐欺だとメールなどから裏付けられたのは、直近の1500万円分しかなかった。

 「お金は生活費、自分の欲しいもの、子供の学費などに使って1円も残っていない。自分をよく見せたかったし、周りからうらやましがられるためにもやめられなかった。被害者が困っていることも分かっていたけど、罪悪感よりも自分の欲が勝ってしまいました」
 美奈は懲役3年6月の実刑判決を言い渡され、出所後は「仏門に入る」などと宣言。船橋は親戚、知人、友人、子供に至るまで、すべての信用を失った。

 この事件からは何を学ぶべきだろうか。決して同じ過ちを犯さぬよう、教訓とするしかあるまい。
(文中の登場人物はすべて仮名です)

関連タグ:男と女の性犯罪実録調書

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