菜乃花 2018年10月04日号

ゴミ屋敷でSMプレイの果てに… 妻を死なせてしまったニート夫の“詭弁”(3)

掲載日時 2015年11月22日 23時00分 [事件] / 掲載号 2015年11月26日号

 「それはどれぐらいの時間やってたんだ?」
 「1時間くらいかな」
 「被害者はどんな様子だった?」
 「お尻に真っ赤なアザができていたが、すごく気持ちいいらしく、『もっと強く!』と叫んでいた。その後は普通にセックスして寝ました」
 「彼女はSMプレイが原因で死んだのではないか?」
 「私は殺していません」
 「腰の傷はどうやってできたんだ?」
 「2階から飛び降りたときにトタンかガラスに引っかかったのではないかと思います」
 「そのときすぐに病院へ連れて行かなかったのは、なぜだ?」
 「彼女は病院へ行きたがらなかったし、『とりあえず消毒だけしてほしい』と言っていたので…」
 「傷口にサランラップを巻いていたのはなぜだ?」
 「猫を9匹飼っているので、猫の毛が傷口に入らないようにしていた」
 「そんな処置で被害者は何も言わなかったのか?」
 「彼女は『大丈夫だから』と言っていた。結局、彼女とも話し合い、傷口はアロンアルフアでくっつけることにした」
 「被害者には皮下出血、筋肉出血が大量にあった。日頃から彼女に暴力を振るっていたのではないか?」
 「体は多少たたいたかもしれないが、顔や頭はたたいていない。彼女は自分でゴルフのドライバーの柄を体に押し付けたり、塩化ビニール管でも同様に押し付けていたので、アザができていたのかもしれない」
 「事件後に自殺を図ったのはなぜだ?」
 「何をするにも一緒だったのに、彼女が死んでしまい、生きていても仕方がないと思ったからです」
 「遺族に何か言うことはないか?」
 「私が殺したわけでもなく、何が原因で死んだのかも分からないので、何も言うことはありません。今は冥福を祈るだけです」

 結局、検察は殺人罪では起訴できず、結果的に死なせたという傷害致死罪で起訴するしかなくなった。つまり「SMプレイの行き過ぎによる死亡」とした。当の藤井は彼女の死の真相については貝のように口を閉ざし、曖昧な説明を繰り返した。
 裁判所は「被害者の背中や頭を塩化ビニール管で複数回殴った上、刃物で腰を切りつけるなどして出血性ショックで死亡させた」と認定、「死に結び付く強い暴行に被害者が同意していなかったのは明らかだ」とした。懲役8年を言い渡したものの、どんなプレイで死に至らしめたのかは永遠に謎のまま、藤井は獄中へと消え去った。
(文中の登場人物は全て仮名です)

関連タグ:男と女の性犯罪実録調書

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