中川祐子 2019年1月31日号

中国ゲノム編集ベイビー誕生が引き起こす“人類存続の危機”

掲載日時 2018年12月16日 12時00分 [社会] / 掲載号 2018年12月20日号

中国ゲノム編集ベイビー誕生が引き起こす“人類存続の危機”
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 恐るべき事態が中国で起こった。中国・南方科技大学の賀建奎准教授が、国際的に厳しく禁じられている「ゲノムを編集した赤ちゃん」を世界で初めて作り出したと発表したのだ。

 「賀氏は、北京のエイズウイルス感染者の互助団体を通じて、不妊に悩む感染者カップルを臨床試験ボランティアとして採用。夫がHIV陽性、妻が陰性であるカップル7組が治験に参加し、出産などの経費として夫婦には一律28万元(約450万円)が支払われるそうです」(現地特派員)

 その結果、“HIVに感染しないよう遺伝情報を書き換えた”双子の女の子が産まれたというのだ。

 「賀氏らの研究チームは、子どもの誕生直後から17歳まで定期的に健康診断をするとしているが、のちのち問題が見つかっても対処のしようがない」(同)

 山梨大学医学部名誉教授の田村康二氏も憤る。

 「にわかには信じがたいが、香港で開かれている『ヒトゲノム編集国際会議』に出席して発言しているだけに、あながち嘘ともいえない。簡単に言えば、卵の殻だけ残して中身を入れ替えた“人造人間”を作ったということ。中国の科学院が研究者を処分すると言っていますが、こんなことが許されるわけがありません」

 今回、賀准教授が使ったと主張する遺伝子編集技術は2012年に発明されたもので、「分子のはさみ」を使ってゲノム上の特定の箇所を任意に削除したり置き換えたり、修正することができるという。理論的には、受精卵のDNA情報を一部削除したり改変することで、遺伝で伝達される重病を予防できるとされている。

 しかし、受精卵のゲノム編集は、そのときに誕生する子どもだけでなく、未来の子孫にも影響する危険性がある。

 「これをやりだすと、きりがない。倫理上、人造人間はダメだと一線を引かないと、とんでもない方向に行ってしまう」(田村氏)

 賀准教授は、「現状を鑑み、臨床試験は中断している」と話しているが、神の領域に人間が踏み込んだ結果、人類にどのような影響が出るかは未知数だ。

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