菜乃花 2018年10月04日号

『4Kテレビ』戦国時代突入 大手vs格安商品 選ぶならどっち?

掲載日時 2018年07月20日 08時00分 [社会]

 サッカーW杯効果もあり、深夜熱狂するファンも多かったテレビ中継だが、「兵どもが夢のあと」“テレビ離れ”が加速しているのは周知の通り。ユーチューブなどのネット動画の台頭が原因だ。それに危機感を持ったテレビ各局は、いま、『4Kテレビ』に力を入れている。
 「12月からBSや一部のCS衛星放送で4Kの実用放送が開始されますが、各テレビ局内では対応番組の制作が進んでいないのが実際のところ。NHKはドキュメンタリー向けにハイビジョンの16倍の画素を有する8K放送にも力を入れているようですが、コスト面の問題もあってどこまで進むのか分かりません」(テレビ局社員)

 夏休みを前にテレビ商戦が活発化。フルハイビジョンの4倍の高精細画質「4K」テレビの販売台数が伸びているという。
 「6月から4K受信機(チューナー)搭載テレビが発売され、4K対応液晶や有機ELの高画質な50型以上のモデルが売れています」(大手家電量販店)

 そんな市場の中、存在感を増しているのが、大手メーカー以外が打ち出す“格安4Kテレビ”の存在だ。格安4Kテレビブームの火付け役となったのは、「ドン・キホーテ」のプライベートブランド「情熱価格PLUS」から、昨年6月に発売された「ULTRAHD TV 4K液晶テレビ」。本製品は発売後、またたく間に完売する人気ぶりだ。だが、大手メーカーが苦戦を強いられる、というわけでもない。大手メーカーならではのサポートやアフターサービスに対する信頼感は根強いものなので、多少値段が高くても安心して使える大手メーカー製のテレビを選ぶ、というファンは多くいる。

 以前に比べて4Kや有機ELテレビが値下がりしたことも追い風となっているが、現実には限られた予算で放送するには、制作会社側がテレビ局からの無謀な条件を呑むしかないという事情がある。
 「一方、いち早く4K対応テレビを購入した消費者からは、不満の声も上がっている。対応といってもチューナーが搭載されておらず、そのままでは4K放送が見られないためです。そのチューナーは、単品で約3万円〜36000円程度。メーカー、小売りは、このチューナーの売上にも期待をかけている。来年10月に控える消費増税前の大型家電の駆け込み需要も見込んでいます」(前出・大手家電量販店)

 振り返れば、7年前の2011年7月に地上アナログ放送が終了し、地上デジタル放送への切り替え時は、家電量販店で地デジ対応テレビが売りきれるほどの“地デジ特需”があった。
 「今回は新たな放送波が開始されるものの、当時と比べると盛り上がりに欠ける。背景には、ネット動画があります。視聴者が好きな時間に見たい番組を選ぶ時代となっており、テレビの存在意義が薄れている」(経済エコノミスト)

 ここに来ての救世主となるか『4Kテレビ』。視聴者と画素数を追求する電機メーカーvs格安テレビ。“安さ”か“信頼”か購入者の「棲み分け」が生まれている。

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