〈男と女の性犯罪実録調書〉①“役者の卵”がストーカー男に変貌 振り向いてほしくて元カノ宅を放火

官能・2019/10/29 00:00 / 掲載号 2019年11月7日号

 宮崎大輔(30)は自営業の両親と姉、兄、妹の6人家族で育った。幼な心に家計に負担をかけてはいけないと思っていた宮崎は、中学卒業後、自衛官を養成するための工科学校へ入った。そこは全寮制で衣食住はタダだし、学びながら給料ももらえるのだ。

 卒業後は自衛官となり、東日本大震災の復興にも携わった。そのときに励ましでやって来た大物歌手のカリスマ性にしびれ、「自分もこんなふうに人を元気づけられる人間になりたい」と思い立ち、自衛官を辞めた。その後、しばらく父親の仕事を手伝っていたが、役者になるために田舎から離れた。

 芸能学院でレッスンを受けながら、ドラマの端役にも出演するようになったが、それだけでは食えないので、高齢者に弁当を配達するアルバイトもしていた。そんなときに知り合ったのが小塚悦子さん(28)だった。

 ほとんど一目ボレだった宮崎は連絡先を交換し、熱心に口説き落として交際に持ち込んだ。だが、宮崎には一点だけ引け目があった。それは会社員の悦子さんに対し、自分は役者を目指すフリーターであることだ。
「私は宮崎大輔という人間性が好き。そんなことは何も気にしない。一生懸命で真面目で、そんな大ちゃんが大好きだよ」

 宮崎は感激し、おそろいの指輪を買った。遠出の旅行に出かけても、悦子さんは宮崎に負担をかけないように「割り勘」を申し出てくれた。宮崎は片時も悦子さんと離れたくなくなり、半同棲状態になると、真剣に結婚を考え始めた。
「今日は付き合って4カ月目の記念日だね。悦ちゃんを好きな気持ちは誰にも負けない。結婚してくれないか?」
「このまま1年付き合ったらね」

 そんな甘い会話をしておいて、それからわずか3日後に別れがくるとは、宮崎も予想だにしていなかったに違いない。

 その日、悦子さんは職場の先輩と映画を見に行くことになっていた。そのことを電話で宮崎に報告し、了承も取り付けたはずだったが、宮崎は映画の内容を知ると不機嫌になった。

 それは過激な性描写のあるR18指定の映画だったからだ。
「そういう金の使い方、時間の使い方はないんじゃないかな」
「別にいいじゃない。今人気のイケメン俳優が主役なのよ」
「これから2人でやっていくのに、その自覚があるのかって話なんだよ」

 宮崎は内心、悦子さんが自分以外のイケメン俳優に夢中になっていることにジェラシーを感じていたのだ。
「とにかくすぐに帰ってこい。さもないとお前だけじゃなく、両親も殺すぞ!」

 その言葉に悦子さんはショックを受けた。この先も宮崎と付き合っていくことが怖くなり、早々に警察に相談した。警察は悦子さんの申告を受けて、宮崎を警察署に呼び出した。
「彼女はあなたと交際する意思はないと言っている。今後は連絡を取ってもダメだし、プレゼントを渡すのもダメだ」

 宮崎は警察からパンフレットを見せられながら説明を受けた。ショックだった。いささか熱くなって暴言を吐いたのは事実だが、これほど早急に、一方的に拒否されるとは…。
「彼女の家には自分の荷物も置いてあるんです」
「それなら警察を通じて連絡を取ってもらうしかないな。あなたから接触するのは一切ダメだから」
(明日に続く)

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