美音咲月 2019年7月25日号

首位打者タイプ・巨人坂本をホームランアーティストに変えた理由は

掲載日時 2019年07月05日 11時42分 [スポーツ] / 提供元 リアルライブ

首位打者タイプ・巨人坂本をホームランアーティストに変えた理由は

 「ホームランの光景」が変わりつつある。

 坂本勇人(30)の満塁アーチで先制した巨人が、快勝(7月4日)。2位・広島がもたついているため、そのゲーム差は「6」まで広がった。今季、坂本の打撃は絶好調。その勢いがチームも牽引しているようだが、坂本は不思議な進化も遂げている。

打率 .302(リーグ5位)
打点 56 (同2位)
本塁打 24 (同2位) 7月4日時点

 打率、打点、本塁打。三冠王と称されるバットマン・タイトルの3部門において、全てトップ争いを繰り広げている。しかし、これまでの坂本という選手のイメージからすると、ちょっとヘンではないか?

 坂本は走攻守3拍子揃った好選手だ。2010年シーズンに31本塁打を放ったことがあるが、過去12年間のプロ生活において、年間20アーチ以上を放ったのは、2010年と16年(23本)だけ。打率、出塁率で高い数字を残しており、「本塁打量産」のタイプではなかった。

 「ホームランは努力して打てるものではない。遠くに飛ばすことに関しては、天性の素質みたいなものがあって、プロ野球史に名前を残してきたホームランアーティストは、才能に努力を加えて偉業を成し遂げてきました」(プロ野球解説者)

 ホームランだけは、素質。そういう話はよく聞かされてきた。何が、坂本の打撃を変えたのだろうか。

 「2015年にチームの『主将』に選ばれました。奇しくも、彼が主将になって以来、チームは優勝していません。悔しい思いをしていたし、昨年オフから自主トレ期間にかけて、相当量のバットを振り込んできました」

 巨人OBの言葉だ。

 技術的な進化、打撃フォームにおいて意識して変えた部分もあるのだろう。技術論はさておき、今季のセ・リーグの本塁打王争いを見ていると、ホームランの軌道も変わった様に思う。

 1位・ソト(25本)、2位・坂本(24本)、3位・山田哲人(20本)、同・村上宗隆、5位・鈴木誠也(18本)、同・バティスタ、7位・筒香嘉智(16本)、8位・バレンティン(15)、同・岡本和真、同・ロペス。セ・リーグのホームラン王争いの順位はこのように続くが、「高い放物線を描いて、滞空時間の長い打球」のホームランが多いのは、5位のヤクルト・村上と7位・DeNAの筒香、8位・バレンティン、巨人・岡本。あとは、弾丸ライナーの本塁打のほうが多い。坂本に関しては、特にそうだ。

 いくつかの球場が外野スタンドのフェンスを前方に押し出し、観客席を少し増やしている。その影響もゼロではないが、弾丸ランナーのホームランは坂本に限らず、スタンドの中段に突き刺さることのほうが多い。

 「ひと昔前、ホームランバッターは、ボールの下半分を意識して打ち、広角に打ってヒットを量産するタイプは、ボールの中心をバットの芯で捉えると言われていました。ヒットの延長がホームランなんて言葉もありましたが、今、セ・リーグで本塁打王争いをしている選手は、ヒットとホームランの打ち方が同じなんです」(前出・プロ野球解説者)

 滞空時間の長いホームランも良い。だが、弾丸ランナーのホームランには、スピード感がある。どちらの打球を見せられても、「プロってスゴイよな」の言葉しか出ない。「フライボール革命」「打球の角度から逆算し、レベルスイングがどうの」という理論も流行のようだが、ホームランには観客を驚かす説得力がある。プロ野球の凄さを伝える、もっともシンプルなファンアピールだ。(スポーツライター・飯山満)

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