林ゆめ 2018年12月6日号

金の切れ目が永遠の別れに… 下流カップル同棲生活の末路(3)

掲載日時 2016年08月01日 23時00分 [官能] / 掲載号 2016年8月4日号

 それから3カ月後、真理子さんは大学入試センター試験を受験し、900点満点中820点という高得点をマークした。宮地は驚き、「すごいじゃん!」と絶賛した。
 ところが、真理子さんは授業料を奨学金で賄おうと思っていたのに、もろもろ条件に合致しないことが分かった。結局、金が用意できず、真理子さんは大学へ行くことを諦め、以前にバイトしていた会社で働くことにした。
 「そんな…、金ならオレが何とかするよ。実はオレ、探偵事務所を開こうと思って、もう届けも出しているんだ」
 「それだって、稼げるようになるまで時間がかかるでしょ。二人で働けば家計費だって何とかなるわよ」
 それは宮地にとって喜ばしいことであるのに、世話をしていた女性に上から目線で説教されたような気がしてショックを受けた。

 さらに真理子さんが働き始めたその日、宮地は同僚から借りた車を運転していて、バイクに追突する事故を起こしてしまった。その車の持ち主の保険では適用外だったため、修理代89万円は全額宮地の肩にのしかかった。
 「お父さん、お母さん、お金貸して…」
 その金は両親から借りることになったが、その経緯を真理子さんに説明するうち、宮地にはサラ金で作った借金が160万円あることがバレてしまった。
 「何だかすごくテキトーだよね。借金はないとか言ってたのに実際にはあるし、探偵で養うとか調子のいいこと言ってるし。もう家計がどうこうというより、生きる姿勢が問題じゃね?」
 宮地はこれを機に別れ話を切り出された。真理子さんは週末に物件探しをするようになり、会社の同僚からは「今度は会社に住むか?」と冷やかされたが、「それはないですよ」と笑って返すのが最後の姿となってしまった。

 事件当日、宮地は朝起きてすぐ真理子さんとセックスしたが、探偵として生きていきたいという夢を熱く語ったところ、「その夢には付いていけない」と言われ、フテ寝された。
 その背中を見ながら考えた。この生活がもうすぐなくなるのか。また彼女は新しい男のところに転がり込んで、そいつとセックスするのか。以前に「二人ともダメになったら、一緒に死のうね」と話し合ったことがある。今日がそのときかもしれない。

 宮地は突然、真理子さんの首に手を掛け、思い切り絞めた。真理子さんは驚いた顔をしていたが、「ごめんよ、ごめんよ」と言いながら絞め続けた。
 真理子さんが絶命すると、われに返って号泣した。警察に自首するつもりが不審な態度を取ったため、追及されて事件が発覚。宮地は最初から部屋に戻ってこられないことを覚悟していたため、真理子さんの死に顔の写真を3枚撮っていた。
 「彼女と一緒に生活していくことができなくなるのが嫌だった。探偵事務所を開くのは自分の夢だったが、彼女がいる限り、その夢はかないそうにない。そのジレンマにも苦しんでいた」

 現代の結婚事情は、出会いに飢えているという面だけでなく、収入が少ないという面も深刻だ。
 「まだ一人前でもないくせに」「家族を養っていけるのか?」という一世代前の感覚が幅を利かせている限り、少子高齢化の問題は簡単には片付かないだろう。
(文中の登場人物はすべて仮名です)

関連タグ:男と女の性犯罪実録調書


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