葉加瀬マイ 2018年11月29日号

「金もないのに子どもを作るな!」父親の説教にプッツンした娘夫婦の蛮行(3)

掲載日時 2018年05月28日 23時00分 [官能] / 掲載号 2018年5月31日号

 「お前ら2人でどれだけやれるものなのかやってみろ。もう食費と光熱費は払わん。それが2人目の子供の養育費だと思え。家のローンだけは半分払ってやるから」
 これを綾香と史郎は「約束が違う」と怒った。同居すればこそ、生活費も浮くと思ったのに…。初孫はあれだけかわいがっているのに、なぜ2人目の孫の誕生を喜んでくれないのか。親の心、子知らずである。
 哲也さんは宣言通り、食費や光熱費は払わなくなった。それだけでなく、2人の養育態度について叱責するようになり、「長男の面倒も見ないで、テレビばかり見てるんじゃねえ!」と怒鳴りつけたり、綾香が転倒しかけたのを見て、「こけてお腹の子が死ねばよかったのに」といった暴言まで吐くようになった。

 事件前日、2人は例によって説教を受け、「お前らに親の資格などない」などとののしられた。
 その夜、史郎は台所から包丁を持ってきて、枕元に置いた。
 「もう我慢できん。今後も一緒にいるなんて無理や。殺してやる!」
 「ホンマにやるん?」
 「これからのことを考えたら無理だ。一緒に付いてきてくれ」

 事件当日未明、2人は眠っている哲也さんの寝室に忍び込んだ。史郎が右肩甲骨上部に包丁を突き刺し、「ウッ」と言って痙攣を始めた哲也さんの両足を綾香が押さえた。動かなくなると、ブルーシートに梱包して車で運び出した。
 哲也さんの遺体を山中に投げ捨て、凶器の包丁は車を走らせながら山中の斜面に向かって投げ捨てた。

 綾香はアリバイ工作のため、哲也さんの携帯を使って母親らにメールした。
 「やっぱりあの人は変わらないのね…。自己破産まで経験したのに、また同じ過ちを繰り返すなんて…」
 母親は綾香の説明を聞いて疑いもしなかった。
 ところが、事件の真相は「2人目の孫の誕生を喜んでもらえず、非難されたため」と知って呆れ返った。父親を殺した姉を許せず、弟は絶縁宣言をした。

 綾香は拘置中に2人目の子供を出産した。長男は母親が引き取ったが、2人目は「とても世話できない」と引き取りを拒否された。とりあえず乳児院に預けられ、里親に出されることがほぼ確定した。
 史郎は懲役13年、綾香は懲役11年を言い渡された。

 老いた親の面倒を見るのは当然という“昭和の常識”は崩壊しつつある。それでも子育てを終えた親が自立して生活していけるよう、サポートしてやることが子供の務めだろう。
(文中の登場人物はすべて仮名です)

関連タグ:男と女の性犯罪実録調書


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