菜乃花 2018年10月04日号

壊れゆくニッポン「年金受給者を狙え!」カジノ利権に“笑い太る”官僚たち

掲載日時 2016年12月20日 14時00分 [政治]

 パチンコ依存症の会社員が言う。「世間はギャンブルの怖さを知らなすぎる。人が狂うんです」と。“誰かが必ず金を巻きあげられる”という不公平な仕組みを国が公認する。

 12月13日、参議院内閣委員会でIR推進法案、一部修正案が採決され、賛成多数で可決した。同14日、参議院本会議、一部修正案に対応した衆院本会議の可決を経て、IR推進法案が成立。『統合型リゾート(IR)推進法案』と化粧を施したところで、博打場を造ることに変わりはない。カジノ解禁法案は、ギャンブル依存症対策をおざなりにしたまま問題が山積している。
 「“レジャー”であるはずのパチンコ・パチスロなどの依存症および疑いのある人は、厚生労働省研究班の調査で536万人(2014年)と成人全体の4.8%に達し、1%前後の欧米などと比べると極めて高率です。そのうち50代以上の男性が190万人、女性は72000人に上り、全体の約4割を50代以上が占める。しかも最近は、ギャンブルに免疫のない20〜30代の男性や女性にもはびこるようになっています。この状態でカジノができれば、日本は超ギャンブル依存症大国になってしまうでしょう」(ギャンブルライター)

 マカオやシンガポール、韓国などの海外のカジノでもギャンブル依存症患者が増大し、社会問題となっている。高齢者が年金や財産をギャンブルにつぎ込んで自己破産するケースが増えているのだ。
 「外国人専用だったカジノを'00年、国内向けに解禁した韓国の『江原ランドカジノ』では、場内で50人以上も自殺したと報じられています。近くには質屋が乱立しているばかりか、カジノで財産を失い“素寒貧”になった何百もの人が、途方に暮れたまま周辺でホームレス化している。マカオでも4年前に入場資格を18歳から21歳に引き上げるなど、対策強化に追われました」(同)

 旧東欧諸国のほとんどもカジノで失敗している。冷戦時代、かの地では賭博行為は労働意欲を喪失させ、労働者を搾取する手段でしかないと思われていた。ところが、1991年のソ連崩壊で一変。全く規制や制度がない状態で商業的賭博行為が横行したのだ。
 「制限を加えて外国人ギャンブラーの行楽地として整えたものの、客層が悪く、カジノ付近一帯の治安が改善される兆しは今もありません」(同)

 国が博打の「開場」を容認するのだから、ある種の制限は不可欠。となれば、厚労省、警察庁、経済産業省などが「対策」と称して利権に群がり、ベラボーな予算を要求したり、天下り組織を作ったりするのは火を見るよりも明らか。
 若者や年金生活者から巻き上げるカネで彼ら官僚には老後の心配がなくなるのだから、ロクに審議もしないのは当然というわけだ。超ギャンブル依存症大国ニッポンに残されるのは負の遺産だけだ。破産者、自殺者、犯罪者…と崩壊の一途をたどる道しか見えてこない。

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