葉加瀬マイ 2018年11月29日号

日雇い労働者に炎暑が襲う大阪・あいりん地区の夏

掲載日時 2018年09月01日 12時00分 [社会] / 掲載号 2018年9月6日号

 連日の猛暑ぶりは“命にかかわる”とも言われるが、この表現が決してオーバーではないのが、日雇い労働者のメッカ、大阪市西成区のあいりん地区の現状だ。容赦なく降り注ぐ日差しにより、熱中症で倒れる住人が続出しているという。

 「あいりん地区でも労働者やホームレスの高齢化が進み、みんなこの暑さにやられていますからね。毎年“越冬”が大きな問題になりますが、今年は夏を越せるかどうかも心配しなければならない状況です」(西成区役所の職員)
 この暑さに追いうちをかけているのが、ここ数年の街全体の変化だという。

 「あいりん地区で、これまで生活困窮者のセーフティーネットの役割を果たしていたのが、安価で利用できる簡易宿泊所でした。それが外国人観光客の増加により、格安ホテルへ様変わりしている。その煽りで、本来利用していた日雇い労働者なども行き場を失っているのです。加えて、飲食店や娯楽施設も観光客向けにリニューアルするところが増え、それまでの住人にとっては、何かとストレスが溜まりやすい環境になっている」(地元記者)

 行き場を失った労働者の中には、路上をさまようしかない者もいる。この暑さで路上生活が増えれば、熱中症患者が増えるのは当然の話だ。

 南海萩ノ茶屋駅周辺で暮らすホームレスが嘆く。
「どこかよその国みたいになってきた。街の雰囲気が変わるのはええけど、弱いもんを切り捨てんといてほしい」
 あいりん地区にある通称、三角公園(萩之茶屋南公園)では、8月12日から15日、毎年恒例の『釜ヶ崎夏祭り』が開催された。

 「毎年、夏に何の心配もせずに楽しくすごせるのは祭りの間だけ。ボランティアやら寄付やらが集まってくるからな。問題はその後の生活や」(同)
 厳しい夏はまだまだ続く。

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