菜乃花 2018年10月04日号

恋敵の戸籍を入手するために17時間立てこもった仮釈放男(2)

掲載日時 2016年10月30日 23時00分 [事件] / 掲載号 2016年11月3日号

 淳子さんと田代は口論になり、急速に関係が悪化した。そんな中、また田代が刑務所に逆戻りすることになったので、はっきりと別れ話を切り出した。
 「もう別れましょう。私、新しい彼と結婚する。もうこっちには二度と戻ってこないから。マンションも解約するんで、早く出て行ってよ」
 それに納得できなかった田代は、実家に戻って家族と一緒に暮らす淳子さんを付け狙い、コンビニに行ったところを見計らって「今後のことで話がある」と声を掛けた。

 そのまま事件現場となるマンションへ連れて行き、淳子さんを問いただした。
 「お前の新しい恋人について調べたんだが、どうも評判がよくないな。バツイチだし、借金もある。結婚を持ち出すまでのタイミングも早過ぎる。お前、騙されてるんじゃないのか。もしかしたら、風俗に沈められるかもしれないぞ」
 「そんなはずないって…」
 「相手の素性がはっきりするまでオレと一緒にいろ。こっちにいる間は、オレと付き合うって約束だっただろ」
 「それはそうだけど…」
 「ここから逃げたら、お前の家族を全員ヤルぞ。オレが動かんでも、代わりに刑務所に入るっちゅう奴は何ぼでもおる。オレがキレたら何するか分からんぞ!」

 淳子さんは抵抗することを諦めた。携帯を取り上げられ、その日から監禁されることになった。
 「この着信番号は誰だ?」
 「彼氏…」
 「じゃあ、こいつの勤務先はどこだ?」
 「自営業だって」
 「何ていう屋号だ?」
 「○○株式会社」

 田代は知り合いの探偵に電話をかけ、「10万円払うから、○○株式会社の登記簿と代表者の戸籍を取り寄せてほしい」と頼んだ。
 「○○株式会社は確かに存在しているし、代表者が該当の人物であることも分かった。会社の資産状況などはよくないようだが、戸籍を取るのは難しい…」

 そんな中で警察が訪ねてきた。
 「ちっ、お前の家族の差し金だな。余計なことはしゃべるなよ」
 田代は淳子さんの腰のベルトをつかんで警察に対応させたが、中に入ってこようとしたので、警察官に包丁を突き付けてドアを閉めた。代わりに「淳子の今カレの戸籍を持ってこい!」などと要求した。
 警察はマスコミに立てこもり事件を発表。続々とテレビカメラが集まってくる中、警察は水やたばこを差し入れて交渉を続け、突入を想定した制圧部隊も待機させた。現場周辺は立ち入り禁止になり、同じマンションの住民でさえ自宅に戻れないという状況になった。

関連タグ:男と女の性犯罪実録調書

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