林ゆめ 2018年12月6日号

三角関係64歳女が傷害逮捕 老いらくの性愛トラブル時代到来

掲載日時 2018年02月23日 18時00分 [事件] / 掲載号 2018年3月1日号

 和歌山県警は2月3日、同県御坊市に住む谷本マチ子容疑者を、80歳になる圦本晃さんに対する傷害の容疑で逮捕した。同容疑は1月22日夜から23日未明にかけ、同市内に住む栗田ヨシ子さん(67)宅でトラブルになった際に殴ったことによるものだが、事はそう単純なものではなかった。
 「県警が逮捕に踏み切ったのは、前日の2日に栗田さん宅で栗田さんが着衣のない状態で死亡、圦本さんが意識不明の重体で発見されたためです。圦本さんには妻子がいるが、谷本容疑者、栗田さん双方と交際するという三角関係にあったという。そうした状態からまず、傷害の件で谷本容疑者の身柄を押さえたのですが、栗本さんの死因は低体温症で、圦本さんは脳内出血を起こしていた可能性が高い。谷本容疑者が事件に関わっていたとは一概には言えず、慎重に捜査を進めている」(捜査関係者)
 谷本容疑者は調べに対し、「私以外の女の人の家に行かないでと言うたのに、行ったので腹が立った」と、傷害については容疑を認めているが、栗田さんが死亡した件については口を閉ざしているという。

 いずれにせよ、80歳の妻子ある男性を2人の60代の女性が取り合うという色恋トラブルが起きていたことは間違いなさそうだが、65歳以上の人口が3000万人を超えた今、こうした高齢者が引き起こす暴行や傷害事件自体が増加の一途をたどっている。
 「2017年版の犯罪白書によれば、'16年の刑法犯検挙者のうち、65歳以上の高齢者は全体の20.8%も占め、犯罪種別で見ると暴行・傷害が20年前と比較して17.4倍にまで跳ね上がっている。その原因の内訳についての統計はありませんが、根本には核家族化によって孤立し、寂しさから攻撃的になり、感情が制御できなくなってしまうといったことがあるようです」(社会部記者)

 '16年版の厚生労働省国民生活基礎調査によれば、65歳以上の人がいる高齢者世帯(熊本県を除く)のうち、単独者世帯は49.4%(655万9000世帯)に上り、そのうち男性は31.9%、女性は68.1%で、女性が圧倒的に多い。
 「これは女性の平均寿命が男性より6歳程度長いことも反映されていますが、孤独な高齢者が増える中で、婚活パーティーや婚活ツアーなどに参加して熟年婚活をする人は増えています。その理由の大半は“残りの人生を新たなパートナーと一緒に充実させたい”といったものです」(婚活サイト運営者)

 そうした一方、やはり男女間のこと、時にトラブルが起きることもあるという。
 男女問題専門家の露木幸彦氏は、こう言う。
 「高齢者の場合、それでも出会いの場は圧倒的に少ないため、一度の出会いを千載一遇のチャンスと思い込んでしまいがちなのです。例えば今回の事件の場合も、女は必死になって引き留めたのでしょう。しかし、これ以上つなぎ止めることが難しいことが明らかになった途端、カッとなって自分が抑えられなくなってしまった。そんな状況だったのではないでしょうか」

 また、若い頃にいい恋愛ができなかったとして、高齢になってから急に色恋に目覚めるパターンも多いという。とはいえ、もともと異性の経験が少ない高齢者は、どうすれば異性に声をかけることができるのか分からずに苦しんでしまうこともある。
 東京都内のケアハウスに勤める、30代女性職員はこう言う。
 「私のところは男性25人、女性30人が入所していますが、男女から“異性の入所者と近づきたいがどうしたらいいのか”といった相談事をしょっちゅう受けます。女性同士、男性同士で取り合いの喧嘩になってしまうことも多い。この前も、新たに入った女性入居者を巡って2人の男性が取っ組み合いの喧嘩をして、一方の男性が軽いケガを負ったばかりです。男性2人には他の別々の施設に移ってもらうことになりましたが、この仕事を始めた当初は、高齢者の方々があれほど異性に積極なこと自体に衝撃を受けました」

 またこんな話も。
 「私が勤めるケアハウスでは昨年、70代の男性入居者が60代の女性入居者を押し倒すという騒動がありました。ただ、よくよく話を聞くと、女性がその男性に恋愛感情を抱いていて、どうやら男性の気を引くために言いがかりをつけたようなのです」(20代男性職員)

 こうした女性側が問題を引き起こす例は、施設内で意外にも多いのだという。
 その背景について、本誌で『昭和のおんな』を連載する性愛学研究者の色川わたる氏は、こう話す。
 「女性の場合、閉経によって女性ホルモンは減少するのですが、男性ホルモンは残る。この逆転が、高齢者の女性の攻撃性を強め、性欲の減退とともに独占欲を強くさせる。65歳以上の高齢者世代が若かった頃は、女性たちが一気に社会進出を果たし、専業主婦も外へ出てパートなどで働き始めた時代でした。それまで控え目だった恋愛感情も、どんどんオープン化されたのです。そんな彼女たちが核家族化、夫に先立たれることにより、1人になってしまえば、寂しさと不安は増幅し、男性を取り合うようなトラブルを起こしてしまう。今後、そうした例はさらに増えていくでしょう」

 平和な老いらくの恋をしたいものだ。


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