葉加瀬マイ 2018年11月29日号

LiLICoオススメ「肉食シネマ」 誰かのために生きる大切さと大変さ 『あしたは最高のはじまり』

掲載日時 2017年09月18日 15時00分 [エンタメ] / 掲載号 2017年9月21日号

LiLICoオススメ「肉食シネマ」 誰かのために生きる大切さと大変さ 『あしたは最高のはじまり』

 お仕事お疲れ様です。
 プロレスのために鍛え上げた筋肉を何とか削ぎ落とさないといけない。なぜなら、私にとってこれからはマラソンの時期で、今のままでは膝が身体の重さに耐えられないからです。ジムに行かなければ筋肉は簡単に落ちると思ってました。ところがまったく落ちず、走る練習がうまくいきません。
 そもそもマラソンは亡くなった母がやっていたから、同じ気持ちになろうと思い始めたもの。仲が悪かったので、他界してからでは遅いのは分かっていながらも、同じ足跡を辿ってます。でも実際にやってみるとキツイ。初めてのフルマラソンのゴールの時は、涙が止まりませんでした。今さらながら“母はガッツがあったなぁ〜”と感じる日々。親子って切っても切れない縁ですね。

 今回の作品はとてもあたたかく、ラストシーンで主人公サミュエルの笑顔が大きくなればなるほど、見ている私たちの涙の粒も大きくなります。日本でも大ヒットした映画『最強のふたり』のオマール・シーが、身勝手なプレイボーイのサミュエルを演じます。
 クルーザーにお酒、美女に囲まれ、みんなにとっては“憧れの存在”のサミュエル。しかし、そんな彼のもとに突然現れた女性のクリスティンが「あなたの娘よ」と言って赤ちゃんを託し、姿を消してしまうのです。慌てたのはサミュエル。消えた彼女を捜しにロンドンに飛ぶも、てんやわんやの展開! 途中、あまりにも身軽に動き回るところをスカウトされる。スタントマンとして(笑)。しかし、サミュエルは生きるために、何でも仕事をこなしていくのです。
 同時に、娘のグロリアとの絆も深くなっていきます。でも、この関係はもちろんスムーズにはいかない。このグロリアを演じるグロリア・コルストンが可愛くて可愛くてたまりません! 私だって面倒をみたいと心の底から思いました。この2人を見ていると、とてもあたたかい気持ちになります。
 大変なことも多々ありますが、一つの幸せへ向かってだんだん進化していきます。でも実は、この奇跡的な出会いには、もう一つの大きな壁があるのです。

 タイトルの『あしたは最高のはじまり』は、あなたにとってどんなイメージを持ちますか? 走馬灯のように2人の時間が脳裏をよぎります。誰かを抱きしめたくなるほど悲しいけど、希望に満ちた物語。こんな映画を味わえたら素敵な秋になるに違いない…。

画像提供元:(C)PHOTO : Julien PANIE´

■『あしたは最高のはじまり』
監督/ユーゴ・ジェラン
出演/オマール・シー、クレマンス・ポエジー、アントワーヌ・ベルトラン、アシュリー・ウォルターズ、グロリア・コルストン
配給/KADOKAWA

 9月9日(土)より角川シネマ有楽町、新宿ピカデリー、渋谷シネパレス他全国ロードショー。
 南仏コートダジュールで自由気ままに独身生活を謳歌するサミュエル(オマール・シー)のもとに、かつて関係を持った女性クリスティンがやってくる。そして彼の娘だという赤ん坊グロリアを置いて姿を消してしまう。慌てたサミュエルはクリスティンを追ってロンドンへ飛ぶものの、言葉も通じない異国の地で彼女を見つけることができない。そんな彼に手を差し伸べたのが、地下鉄で出会ったゲイのベルニー。8年後、すっかり家族となった3人の前に、グロリアの母クリスティンが現れる。

LiLiCo:映画コメンテーター。ストックホルム出身、スウェーデン人の父と日本人の母を持つ。18歳で来日、1989年から芸能活動をスタート。TBS「大様のブランチ」「水曜プレミア」、CX「ノンストップ」などにレギュラー出演。ほかにもラジオ、トークショー、声優などマルチに活躍中。

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