菜乃花 2018年10月04日号

日本代表 見誤るべきではない真剣勝負とアジアの価値

掲載日時 2018年09月06日 10時26分 [スポーツ] / 提供元 リアルライブ

日本代表 見誤るべきではない真剣勝負とアジアの価値

今月2日までジャカルタで行われたアジア大会。最終日に行われたサッカー男子決勝は
大会史上初の金メダルを懸けた「日韓決戦」となり、試合前から大きな話題を呼んだ。

 日韓戦となればどのカテゴリーでも注目が集まるが、今回は両国の勝負に対する「温度差」もクローズアップされた要因の一つだった。

何と言っても韓国代表の原動力となったのは「兵役免除」という大きすぎる「ニンジン」だったことが各メディアで報じられ続けた。ソン・フンミンらオーバーエイジ枠をフル活用し、海外組も呼び寄せるなど大会前から「金メダル獲得が目標」を公言していた韓国代表に対し、21歳以下の選手のみで挑んだ日本代表の今回のゴールはあくまでも2年後の東京五輪。経験を積むための場であることは明らかだった。

■点差以上に現れた実力差
 日韓における金メダルマッチは延長に入り2点を挙げた韓国が勝利し、前回大会に続き優勝を果たした。日本も試合終了間際に上田綺世のゴールで食い下がったものの及ばず、銀メダルに終わった。日本は試合序盤から劣勢に立たされ続けた。出場選手の顔触れ通りの試合展開が繰り広げられたものの、前述の通り両陣営の大会への捉え方が異なるのだから、この結果は順当とも言える。ただ、銀メダルを本気で悔しがった日本の選手、スタッフは果たして何人いたのだろうか。

今後も日本にとってアジア大会というステージを世代別代表の育成の場として参加し続けるかどうかは定かではない。だが、韓国とはこれで2大会続けて敗れており(前回は2014年仁川大会準々決勝)、大会ごとに金メダルを使命とする隣国とは「勝負へのこだわり」という点で大きな差が生じる気がしてならない。メンバー編成の違いを差し引いても選手としての成長過程において大きな影響を及ぼし、果てはステージを上げたさらなる真剣勝負の場でその差が露呈することは想像に難くない(例えばロンドン五輪3位決定戦のように)。

■アジアカップでは優勝をノルマに
 また、フル代表で挑むアジアカップ(UAE、来年1月)もどれだけの熱量が見られるか。言うまでもなくアジアでの覇権を争う戦いではあるはずだが、選手のみならず森保一監督のための「経験の場」にならないことを願うばかりだ。

前回大会(豪州)ではUAEに無得点で敗れトーナメント1回戦で姿を消した日本に対し、韓国は決勝まで進み、敗れたものの豪州と死闘を繰り広げた。1996年大会(UAE)での加茂周氏以来となる日本人指揮官で戦う来年のアジアカップでは、是が非でもチャンピオンに返り咲くとともに、いまだに賛否のある兼任監督への懸念を森保監督自身が払拭しなければならない。

いつの時代でもアジアでの真剣勝負は紛れもない「戦場」だ。そしてその修羅場を勝ち抜いてこそ選手としての本当の経験値と実力が植え付けられる。そして見誤るべきではないのはわれわれファン、さらには日本サッカー協会にも同じことが言える。6月のロシア・ワールドカップのように、本番だけの好結果のみで喜ぶべきではないはずだ。(佐藤文孝)

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