男の酒道VOL.63 ~函館からの何かしら~ スキャパ編

ドリンク・2022-09-13 20:09
男の酒道VOL.63 ~函館からの何かしら~ スキャパ編
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こんにちは。円安のせいで輸入品が値上がりし続けてます。

お酒も、もちろん影響を受けております。ここは一丁輸出系の会社に馬鹿みたく儲けて頂いて、その金を国内にぶっこむのが正解でしょう。

さて、皆様飲んでますか? どうせ飲むなら外で美味しいお酒を飲みましょう。

宅飲みは限度も緊張感も無くなるのでお勧めしません。是非とも酒場へ!

今回紹介しますのは「SCAPA/スキャパ」です。

スコットランドのオークニー諸島にある蒸留所です。
バランタイン17年のキーモルトとしても有名で、ノンピートならではのフルーティーな味わいが人気です。

オークニー島は元々農業が盛んな場所でそれに伴い蒸留酒の製造も行われてきた歴史があります。

ウイスキー造りが産業化した事で18世紀の後半には3か所の蒸留所が確認されておりその内2か所は現在も操業されてます。(スキャパとハイランドパーク)
創業は1885年で、蒸留をスチームで行うと言う当時最先端の技術が使われていました。(他の蒸留所だと1960年代だそうです。)

ウイスキーマニアを通り越して変態の方々にはお馴染みでしょうが、ここの蒸留所の特徴として「ローモンドスティル」があります。
初留釜として現在もバリバリ使ってます。

解らない方に簡単に説明いたしますと、通常のポットスティルと形状がかなり違います。

通常のものですと《ハクション大魔王の壺》っぽいフォルムを思い浮かべる事でしょう。下部がデップリして首の様に上に向かい伸びている感じとでも言いましょうか。
ローモンドスティルはこの首の部分にどーん!と柱が立ってます。

この柱部分にからくりが有り、好みのタイプのモルトを作り分ける事が出来るそうです。

ローモンドスティル自体は「インヴァーゴードン」が導入した物が初めてになりますが、実験的だったようです。

その結果、「グレンバーギ」と「ミルトンダフ」に設置される事となりました。

ローモンドスティルで造ったモルトは通常の物と分けて、それぞれ「グレンクレイグ」、「モストウィー」の名称で販売されてました。

この二つは、今でも頑張れば入手可能ですが、ちょいとお高いですw

結果的にこのスティルは外されてスキャパに落ち着きました。

あ、このボトルの話しをしていませんでした。

こちらのボトルはフルネームですと「スキャパ ジ オルカディアン グランサ/SCAPA THE ORCADIAN GLANSA」と言いまして、オフィシャル物のボトルとしては初のピートタイプとなっております。年数表記はありません。

ちなみにイギリス国内向けの物です。

スキャパは「ボート」、オルカディアンは「オークニーの住人」だそうです。

ノルウェーのバイキングの子孫で他のスコットランド人とは一線を画してます。

グランサは「輝き」の意味です。

飲むと美味しいのに意外に勧められないのは何でだろう???

ボトラーズが出てないのも原因なのかな?

でも《シークレットオークニー》ってこれなんだけどねw

どこかで見かけたら試してみて下さい。きっとファンになりますよ。

本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。

監修
Bar ADDICT
〒040-0035 北海道函館市松風町20‐1
ライジングビル2F

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