男の酒道VOL.56 ~函館からの何かしら~ジュラ編

ドリンク・2022-08-25 20:47
プロヴナンス ジュラ

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まだまだ暑い日が続きますが、函館の朝の風は既に秋風です。夏が終わる。。。

皆様こんにちは。《男の酒道》を書かせて頂いてます大野です。
皆様もお盆休みで帰省したり、久しぶりの海外に行ってみたりした事でしょう。
引きこもりはいけません。外の空気を吸うのは大事ですよ!未だの方函館でお待ちしております。

さて、今回はスコッチのシングルモルトをご紹介いたします。

【アイル オブ ジュラ/ISLE OF JURA】です。

スコットランドはグレートブリテン島の一部と大小様々な島で構成されております。

その中でも【ヘブリディーズ諸島/HEBRIDES】がスコットランド西部に広がってます。更に【ミンチ海峡】を挟み《インナーヘブリディーズ》と《アウターヘブリディーズ》に分けられます。

で、このジュラ島は《インナーヘブリディーズ》に属しております。
このインナーヘブリディーズには《ウイスキーラバー》憧れの地である《アイラ島》や《スカイ島》も含まれております。ちなみにアイラ島のすぐ隣にある島です。

このジュラ島ですが人口は僅か160人ほど。その代りと言っては何ですが【赤鹿】が5000頭ほど生息しているそうです。

島の名前のジュラは北ゲルマン語で鹿の意味の「hjörtr」から取られているとか。

他には超有名なディストピアSF小説「1984」の作者である「ジョージ・オーウェル」氏の別荘がありました。この小説は此処で書かれたそうです。

元々この島では《密造》が行われていて1502年には既にウイスキー作りが行われていたそうです。

正式にジュラ島に蒸留所が出来たのは1810年。ですがお酒の製造免許を取ったのは1831年の事でここから生産が始まりました。

1853年にノーマンブキャナン氏に経営が移されましたが、1867年に破産してしまいました。その際に蒸溜所はJ. & K. Orrによって買い取られました。

1876年には、《James Ferguson/ジェームズ・ファーガソン》とその息子たちに蒸溜所が譲渡されました。

しかし、1901年にファーガソン家は当時のジュラ島の地主と衝突し、蒸溜所を閉鎖してしまいました。何と!この時に使用していた設備を解体し、販売したと伝えられています。。。

時は流れて1950年代、地元の経済復活に熱心な2人のジュラ島の不動産所有者である《Robin Fletcher/ロビン・フレッチャー》と 《Tony Riley-Smith/トニー・ライリースミス》は蒸溜所や建築の専門家に協力してもらい、1963年に蒸溜所を再建しました。これにより、60年以上ぶりにジュラ島でウイスキー造りが開始されました。
一度真っ新になってしまった蒸留所を再建するのは大変だったことでしょう。

1978年にはポットスチルを2基から倍の4基に増設しました。

ここのポットスティルは高さ8m以上あり、現在グレンモーレンジ蒸留所に次ぐ第2位となっております。

1985年に企業合併によりグレーンウイスキーの《インバーゴードン蒸留所》が買収し、更にフィリピンの《エンペラドール社》がインバーゴードングループを2014年に買収しており、ダルモア蒸留所やホワイト&マッカイ、ウォッカのヴェルデヴェール等もこちらが所有しております。

何で今回ジュラにしたのかと言いますと、元後輩バーテンダーが先日次女を儲けたのですが、名前をジュラちゃんにしたとの事で取り上げてみましたw

おめでとう!良い子に育て上げるんだよ!

本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。

監修
Bar ADDICT
〒040-0035 北海道函館市松風町20‐1
ライジングビル2F

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