男の酒道VOL.158 ~函館からの何かしら~シュリヒテ編

ドリンク・2023-08-18 20:38
男の酒道VOL.158 ~函館からの何かしら~シュリヒテ編
閉じる

35度の二日後には24度って・・・。

身体が付いていきませんw 自律神経に来そうです。

まぁ、すぐに30度越してるんだけどね・・・w

台風7号のせいで交通機関がぐちゃぐちゃになっておりますが、皆様大丈夫でしょうか? ご無事をお祈りしております。

さて、今回は久しぶりにジンを紹介致します。

そのジンとは《SCHLICHTE STEINHAGER/シュリヒテ シュタインヘイガー》です。

語感でお解りの通りドイツのジンでございます。

ジンと言っても他のジンとはちょっと毛色が違います。

と言うのも、通常ドライジンやダッチジンでは、先ずスピリッツを作りそこにボタニカルやハーブを添加して再度蒸留と言う手法が取られています。

「シュタインヘイガー」とは、ドイツ西部のヴェストファーレン州のシュタインハーゲン町で造られるジンのことで、この地が特産地だったことからつけられた名前です。現在は他の州でも造られています。

ドイツではビールの前にこの酒を1~2杯飲むのが習慣となっているそうです。

シュタインヘイガーを知るうえで、まず《シュナップス》と言うお酒の存在を知る事から始めなければいけません。

シュナップスとは、簡単に言ってしまうと《スピリッツ》の事です。

蒸留酒の事をヨーロッパの北側ではシュナップスと呼びます。

《コルン》や《アクアビット》等もこれに含まれます。

ただし、シュナップスを名乗るには《無色》でなければいけません。

無味無臭のものからフルーツ、ハーブ、スパイスなどで香りづけされたものと様々なものがあります。

今回の「シュタインヘイガー」もこのシュナップスに含まれています。

テキーラがメスカルの中に含まれているのとか、シャンパンがスパークリングワインに含まれているとかコニャックがフレンチブランデーに含まれているとかと同じ事でございます。

歴史的には15世紀辺りのドイツでシュナップスがすでに飲まれていました。

シュナップスの材料は、リンゴ、ナシ、チェリーなどの果実が使われることが多かったようです。

ドイツ・シュタインハーゲンの近隣には有名なトイトブルクの森があり、その近辺の斜面でジュニパーベリーが採れたため、シュナップスをつくる際に使われたことがシュタインヘーガーの始まりと言われております。

1640年にドイツ・シュタインハーゲンで初めての蒸留所ができます。

シュタインハーゲンの良質な水と、特産品であるジュニパーベリーでつくられたシュナップスは、「シュタインヘイガー」という名付けられ、瞬く間に評判が上がりました。

1688年に「ブランデンブルク選帝候・フリードリヒ・ヴィルヘルム」は、このシュタインヘーガーをシュタインハーゲン以外で蒸留することを禁止しました。

この法律によって保護されたシュタインヘイガーは、発展を続けていきました。

シュタインヘイガーはジュニパーベリーのみを使用します。

ドライジンの様に他のボタニカルは使用しません。

シュタインヘイガーは、まず《生のジュニパーベリー》を発酵させて蒸留します。

これと別にグレーン・スピリッツを造ります。

ジュニパーベリースピリッツと、グレーンスピリッツを合わせ、再度蒸留します。これがシュタインヘーガーの造り方となります。

シュリヒテは1766年に蒸留所を設立し、現在にも製法レシピは全く変わっておらず、その伝統を伝え続けています。

癖も少なく冷凍庫でキンキンに冷やしたのを飲むと滅茶ウマでお勧めです。

昔は《リーメルシュミット》ってメーカーのも在ったんだけどねぇ・・・

個人的にはこっちの方が好きでしたw

本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。

監修
Bar ADDICT
〒040-0035 北海道函館市松風町20‐1
ライジングビル2F

関連記事
関連タグ
ドリンク新着記事