男の酒道VOL.147 ~函館からの何かしら~アーストン編
ドリンク・2023-06-07 20:44なんでもかんでも値上げ値上げで本当に困りますね。
上げるなら給料から上げろってね!
さて、今回は前回の流れから《AERSTONE / アーストン》をご紹介致します。
アーストン蒸留所と言う物は存在せず、蒸留所名は《AILSABAY / アイルサベイ》蒸留所と言います。
それではその歴史を辿ります。
創業は2007年の事。
ウィリアム・グラント&サンズ社が、昔「レディーバーン蒸留所(1966~1976)」があった場所で、グレーンウイスキーの蒸留所であるガーヴァン蒸留所に「アイルサベイ蒸留所」を建設致しました。
蒸留所の名前の由来は、対岸にあるアイルサ・クレイグ島で、カーリングに使われる「石」の産地として有名だそうです。
アイルサベイのボトルの栓の一部には、その石が使われています。
2009年にはチャールズ皇太子(*当時)が出席して正式にオープン。
2016年に「シングルモルト」として公式に初めてリリース。
新しい蒸留所なのであんまり情報が・・・。
アイルサベイで製造された原酒は、主にブレンド用に回され、4%ほどしかシングルモルトとしてボトリングされていません。
とは言え年間1400万ℓと莫大な製造量を誇っていますので、それの4%???
まぁまぁ結構な量がモルトとして発売されておりますw
また、アイルサベイでは、科学的に徹底して管理・生産されており、「フルーティ」・「ナッティー」・「エステリー」・「スモーキー」など、各テイストの原酒を必要に応じてつくることができるそうです。
最近の蒸留所には多い傾向ですね。
さて、ここの蒸留所が科学的と先程書きましたが、オフィシャルで紹介している二つの数値が表現していると言えるでしょう。
《PPM》*パーツ・パー・ミリオン/100万分のいくつの事。
これは、100 万分の 1 単位で表した「フェノール」含有量の正確な測定値です。「フェノール値」が高くなるほど、ウイスキーの味はより「ピーティー」になります。
AILSA BAYには、液中に22PPMが含まれており、瓶詰め前にチェックされ、より正確な測定が保証されてます。
《SPPM》
アイルサベイは、甘さの分析測定値が特定された最初のウイスキーです。
SPPMのSは、SWEETのSです。
マスターブレンダーの《ブライアン・キンズマン》が定義しました。
ちなみにアイルサベイの「SPPM」は019と定義されており、ピートと甘みの完璧なバランスを実現しているとの事です。
《マイクロマチュレーション》
蒸留所のニューメイクスピリッツは、まずサイズが25〜100リットルの《ハドソンベビーバーボン樽》に6〜9か月間充填されます。
小さい樽で、まず早熟させてから通常の大きさ(200ℓ程度)のバーボン樽に移します。
このプロセスはスコッチウイスキー業界初のもので画期的な方法でもあります。
まぁ、これはオフィシャルの《アイルサベイ》表記のボトルです。
当店では《アーストン》ブランドの物を用意しています。
こちらはアイルサベイ表記はないのですが、れっきとしたオフィシャル物。
2タイプありまして《シーカスク》《ランドカスク》と言います。
シーカスクはノンピートで海に近い熟成庫、ランドカスクはヘビーピートで内陸部にある熟成庫の物でございます。
お値段も控え目なのでお勧めです。
抜栓して直ぐだと油臭いのでしばらく放置した方がお勧めです。
本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。
監修
Bar ADDICT
〒040-0035 北海道函館市松風町20‐1
ライジングビル2F
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